【驚愕】94歳で渋々運転免許証を返納した超高齢男性ドライバーが「98歳」で再び免許取得!(豪)トヨタ新型ランクル300の警察車両に「特殊なサイレン」が導入?
彼にとっては車の運転は生き甲斐そのものだったようだ
国内外問わず、高齢ドライバーによる事故やトラブルに関するニュースが度々報道されていますが、イギリスの超高齢者であるドン・ミッチェル氏が、94歳で一度免許を返納したものの、100歳という年齢を迎える前に再び免許を取得したとして大きな話題となっています。
彼は、40歳を過ぎてから車に興味を示して自動車免許を取得したそうですが、そこから毎日のようにマイカーを運転して、かれこれ50年以上は無事故・無違反で走り続けてきたそうです。
そんな彼が、どうして94歳で一度免許を返納し、どうして98歳で再び免許を取得したのでしょうか?
ドン・ミッチェル氏にとって、車の運転は「夢」のようだ
こちらが、98歳で再び免許を取得したというドン・ミッチェル氏。
2024年で100歳を迎えるそうですが、これまで大きな病気にかかることもなく、日々健康的な生活を送ってきたとのこと。
彼は車を運転するという「夢」や、「(道交法を守りつつ)公道を自由に走れる快感」を味わいながら、「年齢は単なる数字に過ぎない」という考えを体現しています。
94歳のときに、家族の提案もあって”渋々”運転免許証を返納した
そんな彼の夢でもある自動車の運転ですが、運転免許証を返納した理由は、安全上の懸念や、家族からの提案により、”渋々”返納したことがきっかけでした。
しかしながら、50年にわたって毎日運転を楽しんできた彼にとって、貴重な特権との別れは悲痛な瞬間だったとのこと。
彼は「死ぬまで夢を諦めることはできない」とし、その想いがメディやマスコミを通じてなのかは不明ですが、数年後にイギリスに拠点を置くヨーケア・ホームズによるTogether We Canイニシアチブのおかげで、再び免許を取得するきっかけが得られたそうです。
98歳の超高齢者が受講したプログラムは、17歳未満の若者を対象とした「ヤングドライバープログラム」
こちらがヨークケア・ホームズのサポートによって実現した、超高齢ドライバーの運転免許再取得に向けたプログラム。
今回の免許再取得に向け、あれだけ免許返納を提案していた家族が、彼の再取得に賛成したことも驚きですが、彼が受けたプログラムは、主に17歳未満(ティーンエイジャー)の個人向けに作られたヤングドライバープログラムでした。
このプログラムは、若い受講生が実際に運転を習得するための安全で魅力的な内容で、ステアリングやギアシフト、ブレーキ、交差点や環状交差点の処理、さらには縦列駐車などの重要なスキルに重点を置いた内容になるため、仮に50年以上運転していた彼にとっては、超高齢になっても基本的なことができているのかどうか?をチェックするには最適なプログラムだったとのこと(このプログラムが不合格だった場合、彼は免許の再取得を諦める覚悟をし、家族にも事前に相談していたたそうです)。
なおヨークケア・ホームズの調査によると、このように責任ある運転習慣を早期に身につけることで、新しく免許を取得したドライバーの事故率が減少することがわかっています。
ヤングドライバープログラムは、年齢の上限が設けられていない
ただ、ここで一つ疑問に残るのは、どうして超高齢ドライバーがヤングドライバープログラムを受講できたのか?ということ。
実はこのプログラム、ヤングドライバーと名称が付いていながらも「年齢の上限が無く」、ドライバーズシートに戻りたいという願望を抱くあらゆる年齢層の人を歓迎するプログラムでもあるそうです(免許取り立てのときの気持ちを忘れないで欲しい、という狙いがあるのかも?)。
過去14年間に行われた130万回のレッスンの中で、ドン・ミッチェル氏は過去最高齢の受講生であり、彼はビバリー近郊のルコンフィールドにある国防輸送学校に行き、そこでデュアルコントロールを備えたボクソール・コルサ(イギリスのオペル・コルサに相当)を運転し、資格を持った教官が助手席に座って対応したとのこと。
今回の免許再取得について、ドン・ミッチェル氏は「再びハンドルを握ることができてうれしかったが、一度免許を返納したときはとても悲しかった。 私がこれまで運転した中で、一番好きな車はモーリス・マイナーでした。それは素晴らしい車で、整備もすべて自分で行うことができました。しかも、最終的には購入した金額よりも高い値段で車を売ることになったのです」と説明。
加えて、「94歳になってもかなり安全運転をしていたと思うが、いつかはそれを諦めなければならないときが来る。今回のプログラムで、自分の運転スキルをすべて忘れていないことを確認できたのはとても良かったです。自転車に乗るのと同じように、すべてが自分に戻ってきます」と喜びを示しながらも、今まで以上に安全意識を高くもって運転していくことを誓ったようです。