日産がフルモデルチェンジ版・新型シルビアの開発を示唆?フェアレディZ(RZ34)やGT-R R35よりも手ごろでコンパクトな”若者向け”となる第3のスポーツカーとは?

おそらく競合モデルは、トヨタGR86/スバルBRZといった300万円台のスポーツカー

日産が2023年10月時点でラインナップするスポーツカーといえば、2ドア&2シーターのフェアレディZ(RZ34)と、2ドア&4シーターのGT-R R35の2車種。

前者は約500万円~約700万円にて購入可能で(長納期により受注一旦停止中ですが…)、後者は約1,400万円~約3,000万円にて購入可能ですが、決して手頃に購入できるスポーツカーとは言えません。

スポーツカー自体、自動車業界ではかなり特殊な部類になってしまった感があるものの、2023年に開催されているジャパンモビリティショー2023では、各自動車メーカーがスポーツカーの魅力を伝えるべく、様々なスポーツタイプのコンセプトカーを発表しました。

そんななか、日産は次期GT-R R36をイメージさせるハイパーフォース(HYPER FORCE)を発表しましたが、その一方で次期シルビア(Nissan New Silvia)?を匂わせるような第三のスポーツカーの存在についてコメントしています。


若者が購入できるような手ごろなスポーツカー?

今回の報道は、定期的に次期シルビアが登場すると伝えてきた自動車情報誌ベストカーさんではなく、何と海外カーメディアのトップギア(Top Gear)。

実際に日産の製品開発責任者であるイワン・エスピノーサ氏にインタビューを行ったところ、「フェアレディZ(RZ34)やGT-R R35よりも下に位置する”入門レベルの楽しい車”こそ、これまで興味を示してこなかった若者が購入するきっかけになるのではないか?と考えていて、それこそわが社がにとって必要な要素である」とコメント。

加えて「我々から見ても、自動車メーカーは自動車への情熱を忘れているように見え、国にもよるとは思いますが、若い顧客が車に関心を持たず、魅力を感じなくなってしまっているように見える」と述べています。

ちなみに、2023年10月25日のプレスデーより開催されているジャパンモビリティショー2023では、トヨタからFT-Seが発表されたり、マツダ・アイコニックSP(Mazda ICONIC SP)、ホンダ新型プレリュード・コンセプト(Honda New Prelude Concept)、そして日産ハイパーフォース・コンセプトといったスポーツカーが発表されました。

しかしながら、日産のイワン・エスピノーサ氏が感じているのは、今回のような多種多様なスポーツカーが仮に市販化されたとしても、価格面で購入意欲を薄れてしまう恐れがあり、そうなると「スポーツカー自体が身近な商品ではなくなり、自然と興味を示さなくなってしまう」ということに危機感を感じているのかもしれません。

スポーツカーは特殊な部類だからこそ、”特別な乗り物”だと思える

あくまでも個人的な意見ですが、価格帯がどうであれ「スポーツカー」というカテゴリー自体が特殊なものだと考えていて、スポーツカーこそ他ジャンルに比べて高額で購入しづらいモデルではあるものの、その高いハードルがあり、特別な乗り物だからこそ「仕事頑張って、自分の力でお金貯めて乗りたい」と、若者の生きる糧になっているのではないか?と思ったりもします。

2ページ目:日産は仮に手ごろなスポーツカーを市販化するとして、解決しなければならないものがある?