スバル製EJ20Xの安価なエンジンの使い方には気を付けろ!YouTuberがWRX STIにスワップされたエンジンを解析した結果、バラバラに損傷していたことが発覚

2024-01-10

エンジン自体に問題があるのではなく、エンジンの使い方を誤ると重大なリスクが伴うことがポイント

スバルのハイパフォーマンスモデルでお馴染みとなるWRX STI。

2024年1月時点では、VB型の新型WRX STIがデビューする予定は無く、スタンダードモデルWRX S4をベースにしたSTI Sportが設定されるぐらいに留まっています。

そんなWRX STIに搭載されていた排気量2.0L EJ20型水平対向4気筒ターボエンジンから、スバルが他にラインナップしていたEJ20X型水平対向4気筒ターボエンジンにスワップしたモデルが故障したとして、実際にエンジンを分解・調査したYouTuberが話題になっています。

なお、ここで誤解しないでいただきたいのは、今回のYouTube動画では、スバル製エンジンに問題があるという意味合いではなく、同じスバル製であっても、型式が異なる別のエンジンをWRX STIに乱用することで、重大なリスクが伴うという注意喚起の動画であることを予めご理解ください。


どうやらオーナーがWRX STIのEJ20型エンジンが破損したため、安価なEJ20X型エンジンを購入してスワップしたようだ

今回この動画を公開しているのは、海外の自動車系YouTuberであるI Do Carsチャンネルで、動画公開から僅か2日という短い期間で10万回再生を突破。

一体どのような動画なのかというと、WRX STIのEJ20型から、レガシィ(BL5/BP5型)の2.0GT系&ATモデルや、インプレッサ(GH8型)2.0GTに搭載されるEJ20X型エンジンへと置き換えたことで、走行中に深刻なダメージを受けて走行不可になってしまったというもの。

I Do Carsチャンネルでは、実際に走行不可となったエンジンがどの程度損傷しているのか?を分解してチェックすることに(I Do Carsチャンネルが実際にスワップしたものではなく、顧客から買い取った車両なのだそう)。

EJ20X型エンジンは、EJ205型に比べて半値以下で購入可能

プレゼンターの情報によると、実際に搭載されていたというEJ20Xのエンジンは、海外中古サイトにて約800ドル~約1,200ドル(日本円に換算して約11.5万円~約17.2万円)にて販売されており、EJ205型の約2,800ドル(日本円に換算して約40万円)に比べると半額以下で購入できるため、コスト面で考えるとメリットは大きめ。

I Do Carsのプレゼンターによると、スバルWRXのような高性能モデルでは通常、このエンジンが交換されるため、オーナーは故障のリスクを冒してエンジンを押し込む傾向があり、この車両もまさにそのような方法で乱用されていた、と説明しています。

早速プレゼンターがエンジンを分解していきます。

エンジンをクランキングするのに苦労したことを考えると、主な問題はクランクシャフト・アセンブリにある可能性があると説明。

点火プラグを取り外し、そのうちの1つの先端が消失していることに気づき、出だしは悪かったように見えたが、すぐにコンディションが最悪の状況にあることを把握します。

各種パーツ類となるACコンプレッサーやパワーステアリングポンプ、冷却液リザーバー、燃料ラインを取り外すと、プレゼンターはブロックを含むさまざまなエンジン領域から粉砕された部品(ピストン系等)を発見。

シリンダーも損傷してしまったようだが…

こちらが粉々になったパーツ類(特にアルミ製シリンダー)ですが、画像で見ると中々に衝撃的ですね…

プレゼンターによると「EJ20Xエンジンは信頼性の高いエンジンと考えられているかもしれませんが、トヨタのようなブランドものも含め、必ずしもエンジンが故障しないとは限りません。使い方を誤れば致命的な損傷につながることは、この映像を見れば納得できると思う」と説明しています。

取り外したパーツが邪魔にならないようにして、プレゼンターはインテークマニホールドを取り出し始めました。

吸気ポートの1つにはガイドが破壊されていましたが、この時点はまだまだ序の口。

2ページ目:エンジン内部から更に粉々になった衝撃的な映像も!