中央日報「ブルネイ国王はフェラーリやロールスロイス等の高級車を7,000台所有する」と報道→公開した画像が「ガセ情報」である疑惑が浮上
おそらくはベトナムメディアが公開したサムネ画像をそのまま引用したのだと思われるが
個人カーコレクターとしては、世界トップクラスともいわれるブルネイ国王のハッサナル・ボルキア氏。
1968年に即位したボルキア国王は、55年間王位を維持して生存する世界最長寿の在位君主で、ブルネイ沖の油田を所有していることもあり、財産だけで300億ドル(日本円に換算して約4.3兆円)に上ると云われています。
そんなブルネイ国王が所有するカーコレクションは、噂によると7,000台所有しているとのことで、これらの車を毎日乗り続けるとなると「19年以上」かかると云われています。
ブルネイ国王については、海外カーメディアだけでなく日本国内でも中央日報やYahoo!ニュースでも取り上げられているのですが、インパクトを付けるためのトップ画像(いわゆるサムネイル)がガセ情報であるとの疑惑が浮上しています。
サムネに使用されているフェラーリの画像は、ブルネイ国王が所有しているものとは全くの無関係?
こちらが2024年1月12日、中央日報が公開したブルネイ国王に関する記事。
記事の見出しには、【「車の値段だけで50億ドル」…ロールスロイス・フェラーリなど高級車7000台を所有したブルネイ国王】と記載されており、記事のインパクト付けに必要なサムネイル画像には、ブルネイ国王であるハサナル・ボルキア氏と、その右側には大量のエンツォ・フェラーリ(Enzo Ferrari)の画像が貼り付けられています。
※エンツォ・フェラーリは、世界限定399台+1台のみ製造されたスペチアーレモデル
この画像だけを見ると、ブルネイ国王は大量のエンツォ・フェラーリを個人の大型ガレージにて保管している?ようにも見えますが、実はこの右側に貼付されている画像は、ブルネイ国王の所有物ではなく、2005年に開催された「The Ferrari Enzo Tour 2005」にて集まった、世界のエンツォ・フェラーリたち。
撮影された場所は、サーキット場の格納庫
こちらは別の角度から撮影されたエンツォ・フェラーリたちですが、ドアパネルにナンバーのデカールが貼付されているのは、一人ひとりのオーナー車にナンバリング(登録ナンバー)するため。
そしてブルネイ国王と共に貼付されていた画像は、個人のガレージではなく、フェラーリ本社から少し離れたプライベートテストコースにあるスクーデリア・フェラーリのトラックを保管する格納庫。
要はブルネイ国王とは全く関係のない画像である可能性が高く、インパクト重視&閲覧数稼ぎのためにガセ情報の画像をサムネとして流用している疑惑が浮上しているんですね。
実際には7,000台も所有していないとの噂も?
そして中央日報では、ブルネイ国王は「7,000台」ものスーパーカーやラグジュアリーカーといった高級車を所有していると報じていますが、これには諸説あり「実際は7,000台所有しておらず、約2,400台を所有している」など、具体的な所有台数を把握している人物は存在しない?など様々。
それだけ謎が多く、国王に招待された人物のみが知ることのできる世界なのだと思いますが、冷静に考えてみると約2,400台もの車を”個人”で所有しているだけでも十分クレイジーですし、そのほとんどが数千万円クラスの高級車・高額車であり、他に誰も所有しない特別車両ばかり。
これらを個人で所有するオーナーは世界ではブルネイ国王以外では存在しないと思われますが、実際には国王の弟であるジェフリ・ボルキア氏や、その一家が所有物としているとの情報もあるようです(何れにしても国王一家の所有物であることには変わりない)。