えっ、これレプリカなの?映画「バニラ・スカイ」でトム・クルーズが運転したフェラーリ250GTOのレプリカが競売に登場!ベースは何と日産フェアレディZ(280Z)
個人の趣味で作られたものではなく、映画の撮影用に特別に製作されたレプリカモデル
映画「ワイルド・スピード」など、車を題材にした映画では、本物のスーパーカーやクラシックカーを使用するのではなく、そのモデルに似た別の車両をベースにしたレプリカモデルが使用されますが、今回かなり特別なレプリカモデルが競売に出品されました。
そのモデルというのが、トム・クルーズ主演となる2001年に公開された映画「バニラ・スカイ」に登場したというフェラーリ250GTOのレプリカモデル。
このレプリカモデルは、実際にトム・クルーズが映画のワンシーンで運転した個体とのことですが、一体何のモデルをベースにしたのでしょうか?
何とベースとなったのは、日産フェアレディZ(280ZX)
こちらが今回、海外オークションサイトBring A Trailerにて出品されたフェラーリ250GTOのレプリカモデル。
ベースとなるのは日産フェアレディZ(Nissan Fairlady Z, 280ZX)で、海外市場向けだとダットサン280ZX。
このモデルは、正式にはアルファ・ワン・GTO(Alpha 1 GTO)として知られており、モチーフになっている250GTOは1960年代ですが、今回のレプリカモデルは1976年に製造され、推定100台ほど製造されたと云われています。
何とも完成度の高いレプリカモデルと言いますか…
この時代に実際に量産化されていたのではないか?と思えるほどの仕上がりで、ロングノーズボディと滑らかなライン、そして大きく張り出したリヤフェンダーもセクシー且つスポーティ。
ただ、現在のフェラーリは自社製自動車のサードパーティ製レプリカを嫌っていることもあり、イタリアの裁判所が250GTOを芸術作品として指定することを決定しているため、今となってはとても希少なレプリカモデルだと思います。
ベースは280ZXになるため、プラットフォームや四輪サスペンションも280ZXのパーツをそのまま使用しており、しかしフロント・リヤのワイヤーデザインに仕上げられたホイールは、250GTOに装着されているような本物のデザイン。
足もとのタイヤホイールも250GTOと概ね同じデザイン
ちなみにホイールサイズは15インチのクロームワイヤホイールで、レッドとイエローのプランシングホースセンターキャップが付いた3つのノックオフハブが装着されています。
タイヤサイズは、フロント215/60、リア235/60の15インチBFGoodrichラジアルT/Aタイヤが装着され、ミシュラン製タイヤを備えたクロームスペアが、リヤカーゴフロアの下部に収納されています。
もちろん、現代のフェラーリへと受け継がれているスクーデリアフェラーリ(SF)のシールドペイントも健在。
リヤフェンダー付近には、クロームフューエルフィラーキャップが装着され、その時代を象徴した250GTOの特徴を上手く反映させています。
エンジンはシボレー製V8 NA
なおパワートレインは、280ZXの直列6気筒エンジンではなく、排気量5.7L シボレー製V型8気筒自然吸気エンジンが搭載され、トランスミッションは3速AT、駆動方式は後輪駆動[RWD]を採用しています。