日産の新型フェアレディZ(RZ34)の意外な事実。「助手席シートベルト非装着時でも警告音は鳴らない」「DOPのシステムセキュリティは盗難”防止”にならない」等
新型フェアレディZ(RZ34)の意外に知られていない事実とは？
2022年7月に日本市場向けに発売されるも、1か月足らずの同月末に受注一旦停止となった、日産のビッグマイナーチェンジ版・新型フェアレディZ(Nissan New Fairlady Z, RZ34)。
2022年7月末に受注停止になってから、もうすぐ2年が経過しようとしていますが、ようやく同年夏頃より受注が再開されるとの情報があり、私がお世話になっている日産ディーラーでも受注再開を待つユーザーからの問合せが増えているそうです。
ただ、日本市場向けの累計受注数が約6,000台とそこまで多くなく、6,000台全てがユーザー向けに納車されていないため(その内ディーラー向けのデモカーが何台かは不明)、いわゆる市場に出回っている台数は更に少ないかと思いますが、今回は注意喚起も含めて「フェアレディZ(RZ34)の意外と知られていない事実」についてピックアップしていきたいと思います。
助手席側用のシートベルトリマインダーが搭載されていない
まずはシートベルト非装着の状態で走行したときの警告灯(シートベルトリマインダー)及び警告音について。
他の車種だと、運転席や助手席、後席に座った際、シートベルトを装着しないまま走行すると、ある一定の速度で警告音が鳴る仕組みになっています。
しかしながら、RZ34の場合は助手席に座った場合、シートベルトを装着しなくとも警告灯並びに警告音が鳴らない仕様になっているんですね。
「まさかの不具合？」と疑問に思いながらも、日産公式ホームページの主要装備一覧を見ていくと、上の画像の赤四角の通り「シートベルト非着用時警告灯＆警告音(運転席)」と記載されていることを確認。
確かに助手席側のことは一切記載されていませんね。
当然のことではありますが、運転席だけでなく助手席側にも座る場合もシートベルト装着が義務になるため、もしもシートベルト非装着だった場合、上述のように警告音が鳴らないので注意が必要です。
純正ディーラーオプションのシステムセキュリティは「盗難防止用」ではない
続いて、フェアレディZ(RZ34)の純正ディーラーオプションとなるシステムセキュリティについて。
日産の純正ディーラーオプションとして、「セキュリティ＆セーフティパックエントリー」と「セキュリティ＆セーフティパックスタンダード」、そして「セキュリティ＆セーフティパックプレミアム」の3種類がラインナップされています。
それぞれには、以下のシステムが搭載されています。
【純正ディーラーオプションのシステムセキュリティ一覧(10％税込み＋工賃込み)】
[セキュリティ＆セーフティパックエントリー]・・・45,000円
＋➀カーアラーム
・ドアこじ開け：ドアをこじ開けると、車両のホーンとサイレン、ハザードで周囲に以上をお知らせ・セキュリティインジケーター：LED付インジケーターとセキュリティラベルが盗難の抑止に
・サイレン：車両ホーンの配線が切断された場合でも警報が鳴る
＋②ドアミラー自動格納装置：降車時、車両リモコンのドアロックでミラーが自動格納
[セキュリティ＆セーフティパックスタンダード]・・・66,440円
＋セキュリティ＆セーフティパックエントリーを追加
＋③超音波センサー：窓ガラスが割られるなど、車内への侵入を検知すると周囲に以上を知らせる機能
[セキュリティ＆セーフティパックプレミアム]・・・81,440円
＋セキュリティ＆セーフティパックスタンダードを追加
④傾斜センサー：ジャッキアップなどで車両の姿勢が変化すると周囲に以上をお知らせ
⑤お知らせリモコン：離れた場所にいても、車両の異常をお手元のリモコンへ音と光で知らせる
⑥バッテリー内蔵サイレン：車両のホーン、ハザードと同時にバッテリー内蔵サイレンで周囲以上をお知らせ。車両ホーンの配線切断や車両バッテリーのケーブルが外されたり、切断された場合でもサイレンで警報する
ちなみにこのシステムセキュリティ、上の項目にもある通り、盗まれそうなときに周囲に気付かせるために警告音を鳴らすなどの機能が搭載されるだけで、例えばエンジンを掛けようとするとエンストする、といった盗難”防止”用の機能は備わっていないんですね。
なおRZ34のディーラーオプション資料にも、注意書きにて「本商品の盗難警報機能は、警報を周囲に知らせる商品であり、盗難を防ぐことはできません」とはっきり記載されているので、盗まれてしまった場合の保証などがあるわけでもないので注意してください。