訴訟大国アメリカは色々な意味で大変だな…MAZDA6の「シートヒーターが熱すぎて火傷した」としてマツダが訴えられる。マツダの対応やリコールは?

マツダのシートヒーターが「熱すぎて火傷」する例はいくつか報告されているようだ

マツダのアメリカ法人が、同社フラッグシップモデルとなるMAZDA6を所有するオーナー複数からの訴えられることに。

訴訟大国ともいわれているアメリカでは、ここ1週間以内に自動車絡みの集団訴訟が2件発生しており、1件目はスバル新型クロストレック (Subaru New Crosstrek)のサイドミラーが振動して、後方視界が悪くなる問題で訴訟に発展。

そして2件目は、日産の新型ローグ(Nissan New Rogue、日本名:エクストレイル)の車内が「ガソリン臭い」として集団訴訟が起きています。

そして、今回の3件目は「マツダのシートヒーターが熱すぎて火傷する」というものです。


原告「マツダはシートヒーターが故障していることを把握していたにも関わらず、消費者に知らせなかった」と主張

今回、「シートヒーターが熱すぎて火傷する」という車両は、マツダのフラッグシップモデルとなる2018年式のMAZDA6。

冬場に重宝する快適機能ですが、アメリカ人オーナーであるクリスティン・D氏によると、「MAZDA6のシートヒーターは危険なほど熱くなる」そうで、本モデルを所有するオーナーに対して、火傷を負わせる恐れがあると主張しています。

2024年9月3日、原告であるクリスティン・D氏がアメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ郡上級裁判所に提起した訴訟では、同氏が「MAZDA6のシートヒーターの欠陥品を使用した結果、重度の火傷と傷跡を負った」と主張。

他の原告らにおいても、「故障したとされるシートヒーターのせいで火傷を負った」と主張しています。

なお、今回の集団訴訟について「マツダは数年前からこの問題を把握していたにも関わらず、消費者には潜在的な危険性を知らせなかった」と主張。

さらに「原告を含む何千人ものカリフォルニア市民を危険にさらし、深刻な安全性のリスクがあるにも関わらず、価値が低い欠陥車を消費者に故意に販売した」と主張しています。

訴訟内容に対して、いくつか情報が不足している点も

何とも過激な内容ではありますが、本件についてマツダは「MAZDA6のシートヒーターが熱すぎて火傷することを知っていたにも関わらず、それを消費者に敢えて報告しなかった」ことが事実なのか不明。

この他にも…

・シートヒーターも3段階の調整が可能で、火傷を負ったユーザーがどの程度の火傷だったのか

・火傷を負った際のシートヒーターの表面温度はどれぐらいなのか

・火傷を負ったことを証明す診断書はあるのか

・火傷を負ったときの服装はどういったものだったのか

・どれぐらいの時間シートヒーターを使用していたのかな

・シートヒーターの強さは、3段階調整のうちでどれぐらいだったのか?

など、不明な情報がまだまだ多いため、必ずしもマツダのシートヒーター機能に問題があるとは言い切れないのが現状です。

2ページ目:訴訟を起こす前に、そもそも原告は販売店に相談したのか?