常々考える。日産の新型フェアレディZ (RZ34)は「憧れのスポーツカー」だと思うが「敷居の高いスポーツカー」ではないはず。2024年12月24日時点での最新工場出荷目途も

一体いつになったら新型フェアレディZ (RZ34)は普通に買える時が来るのだろうか

2023年2月に私に納車されて1年10月(22か月)が経過した、日産の新型フェアレディZ (Nissan New Fairlady Z, RZ34) version ST[9速AT]。

今思うと、本モデルがビッグマイナーチェンジ版として2022年7月に正式に発売されて2年5か月が経過するわけですが(2025年7月には初回車検を受ける車両も)、未だにカタログモデルらしくデイリーオーダーを受け付けておらず、台数に制限をかけて販売するディーラーがほとんどだと思います。

私がお世話になっている日産ディーラーでも、地方系ということもあって2025年2月に開始される(MY25モデルの)2回目受注受付けは、ディーラー独自の抽選が行われ、しかも新車登録後1年間は転売しない旨にサインする誓約書付となります。

そんなRZ34ですが、未だに普通に購入できない状況には常々疑問に思っています。


田舎では全くフェアレディZ (RZ34)を見かけない

カタログモデルのスポーツカーでありながらも、なぜか限定商法によって希少性が高められているフェアレディZ (RZ34)。

先ほどもお伝えした通り、RZ34が発売されて2年5か月が経過し、その間に2024年モデルと2025年モデルと2回の一部改良が実施されたわけですが、残念ながら街中で見かけることは全く無く、特に私が住んでいる地方系では複数回目撃した程度。

まさかこの2年5か月の間で、自分が住んでいるエリア内でRZ34を目撃した回数が僅か3回で、その内の2回が全く同じナンバーのプリズムホワイト×スーパーブラックルーフ2トーンのversion ST、そして3回目がセイランブルー×スーパーブラックルーフ2トーンのversion STだけでした。

私もそれなりにRZ34にて街中を走らせることが多いため、周りから見れば「おっ、新型Zってちゃんと納車されてるんだ!」「公道走ってるRZ34なんて初めて見た!」と思っている方も少なくないかもしれませんし、絶滅危惧種のごとく物珍しく見られているのかもしれません。

ちなみに、先日お会いしたフェアレディZ NISMO(Z34)のオーナーさんともプチオフ会でお会いした際、その方も頻繁的に外出されることが多いそうですが、「Z34はそれなりに見かけるけど、RZ34は全く見かけない」「こうやって並べて撮影すること自体も初めてだから興奮している」など、改めてRZ34は希少な存在であることを再確認。

RZ34は「憧れのスポーツカー」であって、「敷居の高いスポーツカー」ではない

NISMOのオーナーさんとも話していて思ったのですが、確かにスポーツカー自体は希少な存在なりつつあるものの、フェアレディZはそもそも「ちょっと頑張れば購入できるスポーツカー」という立ち位置だったはず。

それはすなわち、フェアレディZ (RZ34)は「憧れのスポーツカー」であっても「手の届かない、敷居の高いスポーツカー」ではないと思うんです。

しかしRZ34は、「ちょっと頑張るどころか、そもそも販売店で購入できない(売ってもらえない)高嶺の花」になってしまっているため、この立ち位置がZの本当のあるべき姿なのか?と疑問に思うところ。

私もRZ34は、そんな「敷居の高いスポーツカー」だと思っていないですし、確かに希少性という面で注目されることは嬉しいことだとは思いますが(そもそもスポーツカーの存在自体が希少)、それ以上に乗りたい人の手にしっかりと渡ることこそが、今メーカーがやるべきことだと思うんです。

決して気軽に購入できる車でないことは重々承知していますが、高額で実用性が低く、家族からも賛同が得られないスポーツカーだからこそ、反骨精神と共に魅力の無さそうなところに惹かれ、自然と「この車に乗れるように頑張ろう」と思うんですよね。

スポーツカーはある意味でアブノーマル

若干RZ34をディスってる?ようにも聞こえますが、実用性の低いスポーツカーって「そんなもん」だと思いますし、実用性で存在意義を唱えても何も変わらないのがスポーツカーなので、私的には「スポーツカーはそう思われて当然であり、煙たがれるアブノーマルさがスポーツカーファンを魅了する」と考えています。

長々と書きなぐってしまい大変恐縮ではありますが、数少ないスポーツカーを無くさないため、少しでも多くの人に乗ってほしいと思える一台ですし、今現在は経営統合の絡みでバタバタが続いているものの、メリハリをつけてRZ34の生産性強化とあからさまな限定商法でRZ34の敷居を上げることは避けてほしいところです。

2ページ目:約1か月半ぶりの更新となった日産の最新工場出荷目途はどのように変化した?