日産の新CEOとなるイヴァン・エスピノーサ氏は「本物の車好き」。通勤車はアメリカ&左ハンドルの新型フェアレディZ (RZ34)で、次期シルビアについて言及したことも

しかも46歳という若さで日産のトップとなり、新風を巻き起こしそうだ

2025年3月11日、日産の現CEOである内田誠 氏が、社長就任から僅か5年で退任することを発表しました。

その後、新CEOとしてイヴァン・エスピノーサ氏が就任することが明らかとなったわけですが、彼は2003年に日産に入社し、僅か22年でグローバル戦略担当副社長 兼 最高規格責任者にまで昇進するほどの出世頭。

年齢は46歳と大企業の経営者としては比較的若く、今後の日産に大きな影響を与える人物になるかもしれません。


イヴァン・エスピノーサ氏は「本物の車好き(カーガイ)」としても有名

こちらが、日産の新CEOとなるイヴァン・エスピノーサ氏。

彼はメキシコ出身で、2001年5月にモンテレイ工科大学・機械工学科を卒業した生粋の理系男子。

その後、2001年にMedios社のダイレクターとして活躍し、2003年にはJATOダイナミクス・エンジニアリングアナリストの経験を経て、同年にメキシコ日産の商品企画を担当しました。

イヴァン・エスピノーサ氏について内田 氏は、「彼は本物の車好き(カーガイ)なんだよ。それは周りも認めている」とコメントしており、彼が日産の将来を常に考えていることも知っていて「40代でエネルギーに満ちている。彼に任せることができる」とコメントしていたそう。

イヴァン・エスピノーサ氏は、日産の会見にも自身の愛車である新型ファレディZ (Nissan New Fairlady Z, RZ34)にて通勤しており、しかも日本仕様ではなくアメリカ&左ハンドル仕様のZで、ボディカラーはステルスグレー×ブラックルーフ2トーンのデュアルトーンカラー。

内田 氏も、過去にZ32型のフェアレディZをローンにて購入・契約した過去があることから、もしかすると彼と”何か通じるものがある”と感じたのかもしれませんね。

トップ車好きだから「日産の経営が上手くいく」とは限らない

今の日産にとって、豊田章男 CEOのような”車の熱狂的ファン”が舵を取るのは朗報ではありますが、まずは日産の経営状況を根本的に回復させるためには、現在の役員構成や今後の経営方針を大胆に再度見直すこと(特に無駄なコストがかかり過ぎている役員の数は更に減らすべきだと思うが…)。

もちろん、「トップが車好きだから、会社の将来は安泰」だとか「車好きがトップなのであれば、今後日産は良くなる」と考えるのは浅はかであり、経営者としての判断能力や経営再建能力、ヴィジョンを見据えたアクションを起こせるかも重要になるため、この点がイヴァン・エスピノーサ氏に備わっているのかも、今後の重要なポイントになりそう。

参考までに、日産公式ホームページの取締役一覧を見ていくと、2025年1月1日時点で74名(役員の席の数)。

取締役だけで12名、執行役で5名、エグゼクティブ・コミッティで11名、マネジメントコミッティ議長で4名、執行役員・専務執行役員で16名、常務執行役員で24名、フェローで2名。

もちろん、日産は2025年度からの役員体制の見直しについても言及はしているものの、日本の政治家のように「役員の数が多すぎる」「役員の席があるだけで、ろくに仕事もせずに高額の報酬を得ているだけ」という状況は変わらないため、更なるスリム化を目指していく必要があるかもしれませんね。

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