ホンダはなぜ新型アコードが発売されて僅か1年で「Honda SENSING 360+」を発表したのか?ZR-Vやステップワゴン、次期シビックにもHS 360を採用するための差別化と布石?
2024年3月にフルモデルチェンジ版が発売されて僅か1年しか経過していない新型アコード e:HEV
2025年3月20日、ホンダのフラッグシップセダンでお馴染みとなる新型アコード (Honda New ACCORD) e:HEVに、新世代予防安全装備Honda SENSING 360の更なるアップデート版となるHonda SENSING 360+を搭載することを明らかにしました。
本モデルについては、2025年夏頃より正式に発売される予定で、ハンズオフ機能に加えてカメラの機能を駆使した近未来型のドライビングサポート機能となるわけですが、従来のHonda SENSING 360よりも大幅にアップデートされているため、既に購入・納車されている現行アコード e:HEVオーナーからすると涙目案件。
現行アコード e:HEVは、2024年3月にフルモデルチェンジして僅か1年しか経過していませんが、なぜこのタイミングでアップデート版を発表してきたのか?を考えていきたいと思います。
そもそもHonda SENSING 360/Honda SENSING 360+の違いって何?
まずおさらいにはなりますが、ホンダの次世代予防安全装備となるHonda SENSING 360は以下の通り。
●前方交差車両警報・・・停車からの発進時または低速走行時に、左右前方から接近する交差車両の情報を通知
●車線変更時衝突抑制機能・・・車線変更時、後方から接近する隣接車線の車両を検知して、警報でお知らせし、衝突回避のためのステアリング操作を支援
●車線変更支援機能・・・高速道路および自動車専用道路においてウインカー操作があった際、周辺状況を検知し、車線変更のステアリング操作を支援
●衝突軽減ブレーキ[CMBS]
●誤発進抑制機能
●後方誤発進抑制機能
●近距離衝突軽減ブレーキ
●歩行者事故低減ステアリング
●路外逸脱抑制機能
●渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)
●車線維持支援システム(LKAS)
●トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)
●先行車発進お知らせ機能
●標識認識機能
●アダプティブドライビングビーム
●ブラインドスポットインフォメーション
●後退出庫サポート
●パーキングセンサーシステム
●Hondaパーキングパイロット
●急アクセル抑制機能
以上の通りとなります。
Honda SENSING 360+ではフロントセンサーカメラを追加
先程の先進機能に加えてHonda SENSING 360+では、更に以下の機能が追加されました。
[NEW]ドライバーモニタリングカメラ
[NEW]ハンズオンセンサー
●ハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能
●レコメンド型車線変更支援機能(追い越し支援機能/分岐退出支援機能)
●カーブ路外逸脱早期警報
●降車時車両接近警報
●ドライバー異常時対応システム
Honda SENSING 360+では、新たなるフロントカメラの採用により、ドライバーの長距離移動時の負担軽減に加えて、事故を未然に防ぐことが目的となっていますが、こうした機能を従来のアコード e:HEVにもOTAアップデートできないのは非常に残念。
せめてトヨタなどのようにKINTOのような有償アップデートで対応することも有りなのでは?と思ったりもしますが、販売台数を伸ばしたいホンダからすれば、トヨタのような手法は愚策に感じてしまうのかもしれませんね。
ちなみに2024年3月に新型アコードが発売された際、ホンダは以下の通りHonda SENSING 360+の発売をアナウンスしていました。
また、2025年には、車両周辺の死角をカバーし、交通事故の回避やドライバーの運転負荷の軽減を サポートする 全方位安全運転支援システムHonda SENSING 360+(ホンダ センシング サンロクマルプラス)をアコードに搭載し、発売する予定です。
Honda SENSING 360の機能に、ハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能、レコメンド型車線変更支援機能、カーブ路外逸脱早期警報、降車時車両接近警報、ドライバー異常時対応システムが加わり、全ての人が心から安心して自由に移動できることに加え、「積極的に出かけたい」「もっと遠くまで行きたい」と思えるようなクルマの提供を目指します。
via:Honda