商品力がヤバイ…英国トヨタがビッグマイナーチェンジ版・新型アイゴXを発表!カローラクロス風のヘッドライトとフルHEV、待望の電パも標準装備へ
遂に欧州専売のアイゴXもマイナーチェンジで大幅商品改良へ
2025年に入り、トヨタの主力モデルが次々と一部改良やマイナーチェンジ、更にはフルモデルチェンジしていますが、今度はトヨタのイギリス法人が、ビッグマイナーチェンジ版・新型アイゴX (Toyota New Aygo X)を発表しました。
今回のビッグマイナーチェンジでは、待望のストロングハイブリッドモデルが追加され、手引き式ハンドブレーキから電動パーキングブレーキ[EPB]+オートブレーキホールド[AHB]へとアップデート、更にはハイパフォーマンスグレードのGR SPORTが追加されます。
上の画像が、スタンダードなアイゴX HEV(上)とアイゴX GR SPORT(下)となりますが、果たしてどのような商品改良が行われているのかチェックしていきましょう。
シティカー特有の個性を持ちながらも、商品力の高さはヤリスやアクア以上かも
こちらが今回、トヨタのイギリス法人が先行発表したビッグマイナーチェンジ版・新型アイゴXハイブリッド(トヨタEUの公式プレスリリースより引用)。
本モデルは、トヨタがラインナップするコンパクトカーのなかでも最小クラスとなるAセグメントモデルで、ヤリス (Yaris)やアクア (Aqua)といったBセグメントコンパクトカーよりも小さいシティモデル。
カラーラインナップも豊富で、オプションのツートンカラーは、ルーフからリアを横切り、サイドシルまでシームレスに広がるコントラストブラックセクションが、車両のダイナミックな存在感を高めています。
ちなみにエクステリアカラーは、新色でイメージカラーにもなっている「メロウスパイス」を始め、「シナモン」「ジャスミン」「タラゴン」「ラベンダー」といった個性的なカラーバリエーションをラインナップしています。
アイゴXも遂に全グレードHEV化へ
これまでは、ノンハイブリッドのガソリンモデルのみをラインナップしてきたアイゴXですが、今回のビッグマイナーチェンジにより「Aセグメント初となるストロングハイブリッド(もしくはフルハイブリッド)」を採用することに。
ちなみにプラットフォームはこれまで通り、TNGA-Bプラットフォームがベースとなり、ハイブリッドバッテリーの低重心化により、市街地での機敏なハンドリングを実現。
低重心化と高剛性ボディを実現するだけでなく、最小回転半径は4.7mと極めて小さく、狭い場所でも安心して取り回せる理想的なサイズ感となります。
トヨタとしては初となる「後部座席の下に縦置きする」バッテリーレイアウト
ボディサイズについては、フルハイブリッドの影響によりフロントオーバーハングが76mm延伸されているものの、ホイールベースは2,430mmを維持しつつトランクスペースも確保。
本モデルのために革新的なパッケージングを採用することで、トヨタのハイブリッド車として初めてとなる、2つのバッテリーセルスタックをフロア幅いっぱいに並べ、後部座席の下に縦置きレイアウトに成功。
他のトヨタハイブリッド車は、並列配置を採用していますが、より広いスペースを必要とするため、今回のアイゴXのようなコンパクトモデルは縦置きが理想。
スマートなパッケージングにより、補器バッテリーも荷室の下に配置され、収納容量の損失を回避しています。
ハイブリッド化によって燃費性能が向上するだけでなく、パフォーマンスも向上
ちなみに今回のフルハイブリッド技術は、クラストップレベルとなるCO2排出量86g/kmを実現し、現代の都市走行に最適なパートナーへと進化。
これにより低排出ガス規制への適合が保証されるとともに、さらなるパワーアップ、そして長距離ドライブもより快適でストレスフリーな走りを実現。
システム全体の出力は、従来のガソリンモデルと比較して43hpアップし、システム総出力は114hpを発揮、0-100km/hの加速時間は10秒未満にて到達します。
アイゴX HEVの商品改良・変更内容を細かくチェック
この他の変更ポイントとしては、どことなくマイナーチェンジ版・新型カローラクロス (New Corolla Cross)のようなヘッドライト意匠を採用しつつ、ダッシュサイレンサーやボンネットインシュレーター、エンジンアンダーボディカバーといった新しい防音部品に加え、エキゾーストシステムとサイレンサーの改良により、静粛性と乗り心地も向上しています。
また上位グレードでは、窓ガラスの厚み増やボディ全体の遮音性向上など、更なる静粛対策が施されています。
外観の変更に関しては、新設計のフロントボンネットやヘッドライト、フロントの大口グリルが採用され、グレードに応じて17インチまたは18インチのアルミホイール、ブラックのフレアホイールアーチが採用されます。
安全性においては、ドライビングサポート機能となるToyota Safety Senseが標準装備され、強化されたプリクラッシュセーフティシステムやレーントレースアシスト[LTA]、ロードサインアシスト[RSA]に加え、新たに緊急運転停止システムとプロアクティブドライビングアシスト[PDA]も搭載。
そしてアイゴXでは初めてとなる、無線によるソフトウェアアップデート(OTAアップデート)も採用されているので、わざわざ販売店に訪問しなくとも、自分自身でプログラム更新ができるのは魅力的です。
アイゴX HEVのインテリアは想像以上に商品力が高い
続いてインテリアを見ていきましょう。
インテリアデザインも大幅に刷新され、快適で便利なコネクティッド・エクスペリエンスを実現。
新しく採用されている7インチデジタルコンビメーターとヒーターコントロールパネルが、より洗練されたモダンな雰囲気を演出。
こちらは運転席・助手席のフロントシート。
Aセグメントコンパクトカーながらも、合成皮革+ファブリックのコンビシートで上質に。
日本向けのヤリスやアクアでも採用されていないのに…まさかの電動パーキングブレーキ+オートブレーキホールドを全グレード標準装備へ
そして、個人的に最も驚いたのが、全グレードに電動パーキングブレーキ[EPB]とオートブレーキホールド[ABH]が標準装備され、USB Type-Cポートも2口標準装備されるとのこと(シートヒーターも搭載されてるやん…)。
特にEPB+ABHは、日本向けだとヤリスやアクアには採用されていないため、もしかすると2025年以降の一部改良にて採用されるかもしれませんね(シエンタも2025年8月の一部改良でEPB+ABHが全グレード標準装備されますし)。
この他、上位グレードにはワイヤレススマートフォンチャージャーや、電動格納式ミラー、そして空気質を向上させるナノイーXも搭載されるようですが、ここまで商品力が向上すると、車両本体価格はどこまで跳ね上がるのかも気になりますね。