薬剤師が政府を騙して医療費補助制度を悪用し「約10億円」だまし取ったとして逮捕→ランボルギーニやフェラーリ、BMWなど約12台を押収
なぜ今の今まで、政府は男の虚偽の申請に気付かなかったのか不思議
過去これまで、政府からの支援金や補助金などを悪用しては逮捕されるといった報道が多くありましたが、今回はオーストラリアにて、医療費補助制度に関して虚偽の申請・請求をしたとして告発された男性が逮捕されました。
しかもこの男性、自宅ガレージにはBMW M3/7シリーズやランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ (Lamborghini Aventador SVJ)、フェラーリ488ピスタなど、様々なスポーツカー/スーパーカーなども所有していて、これらも全て警察によって押収されました。
一体どれほどのお金を不正に入手し、最終的に男はどのような罪状で、何年の懲役刑を科せられたのか見ていきましょう。
押収された車両は特別なハイパフォーマンスモデルばかり
こちらが実際に押収されたスポーツカー/スーパーカーの数々(オーストラリア連邦政府の公式SNSより引用)。
上の画像を拝見する限り、特殊なパープルカラーのランボルギーニ・アヴェンタドールSVJに加え、フェラーリ488ピスタや488スパイダー、更にはマクラーレン765LTの姿など、いわゆるハイパフォーマンス系のモデルが多く並べられています。
これらは、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州にある逮捕された男の広大な土地内にあるガレージの一部を撮影したもの。
男は約10年間に渡り、不正に補助金を手に入れていた
オーストラリア連邦警察は、2014年~2023年の約10年間、医薬品給付制度に基づき虚偽の請求を行っていたとされる薬剤師の情報提供を受け、2023年2月に名前が明らかにされていない58歳の男性の捜査を開始。
オーストラリアでは、この制度は国民や訪問者の処方薬を補助するために利用されているものですが、今回の制度を利用した悪質な詐欺を繰り返していたことが発覚。
ただその一方で、約10年に渡って「なぜ政府は気付かなかったのか?」が不思議で、もしかすると今回の虚偽の申請や請求は、氷山の一角に過ぎないのでは?とも思ったり。
被害額は日本円にして約10億円にも及ぶ…最長35年の懲役刑が科せられる恐れも
当局は、オーストラリアのデュラルにある男の所有物件と、カブラマッタ・イーストにある薬局を捜索。
犯行に及んだ総額は1,000万オーストラリアドル(日本円に換算して約9.5億円)以上と推定され、更に100万オーストラリアドル(日本円に換算して約9,500万円)以上の犯罪収益の取引の罪で、2件の起訴状が提出されました。
男はまた、連邦政府に損害を与えた不正行為の罪で2件起訴されており、これらの罪で有罪判決を受けた場合、合計で最長35年の懲役刑が科せられる恐れがあるとのこと。
押収された車は全12台
ちなみに、男のガレージから押収された車両は合計12台で、マットブラックのG80型BMW M3や7シリーズ含む7台のBMWと、フェラーリ488ピスタ/488スパイダー、ダークパープルのランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ/アヴェンタドール・ウルティメ、そしてレッドのアクセントとMSOオプションを備えたマクラーレン765LT(なぜかレクサスSC430は含まれていない模様)。
警察は、車に加えて男の家、薬局、そして複数の銀行口座を押収し、取り押さえた資産の総額は2,000万オーストラリアドル(日本円に換算して約18億円)と報じられています。
今回、政府を欺いて約10億円ものお金をだまし取った男ですが、検察側が容疑を立証できれば、男の資産は清算され、その収益は連邦政府の没収資産口座に預けられ、犯罪防止や法執行プログラムを支援するために再投資されるそうです。