日産アリアが米国で生産終了との噂は本当か?高価格帯モデルの命運を分ける『政府補助金』と『新型リーフ (ZE2)』の存在

日産の経営再建のための新たな犠牲として、アリアを廃止に?

2025年より、日産の主力モデルとなるであろうフルモデルチェンジ版・新型リーフ (Nissan New Leaf, ZE2)が発表・発売される予定ですが、バッテリーの供給不足により、早くも予定の半数近く減産することが明らかになっています。

その一方で、経営再建に向けて大幅なコスト削減を目指すべく、ヘッドレストの種類を減らしたり、中国のサプライヤーを増やすなどの検討も進められていますが、新たな戦略調整のための犠牲として、何とピュアEVクロスオーバーのアリア (Ariya)がアメリカで廃止になるとの噂が浮上しています。

2022年1月に発売されて僅か3年半、一度もマイナーチェンジやフルモデルチェンジも無く、おまけにハイパフォーマンスグレードのNISMOまで追加されたにも関わらず、なぜ廃止の噂が浮上しているのでしょうか。


新型リーフの販売をサポートするため、リソースを配分することが目的?

海外カーメディアAutomotive Newsの報道によると、この情報はアメリカの日産ディーラーより明らかになったのだそう。

そのため、Automotive Newsは日産の広報担当に質問したところ、以下の回答が得られたそうです。

日産は、アメリカ市場向けのMY26 ARIYAの生産を一時停止し、アメリカで現在販売されているすべての新しいEVの中で、最も低いメーカー希望小売価格となる新型リーフの発売をサポートするため、リソースを再配分します。

この回答を見ると、あくまでも2026年モデルの生産を一時的に停止するだけで、完全にアリアが生産・販売終了し、ラインナップから廃除されるというニュアンスではなさそうですし、何とも言えないのが正直なところ。

日産「アリアが完全な廃止となるかは決定していない」

アリアの2027年モデルが復活するのかどうかの可能性について、日産広報部は明確な回答は避けたそうですが、「まだ完全な廃止になるかどうかは決定していません。市場環境を注視し、適切な電動化製品ラインナップで消費者の需要に応えられるよう、状況に応じて対応していきます」と回答。

この回答を見るに、「アリアは完全には廃止にならない」ではなく、「完全な廃止になるかどうかは決定していない」という言い回しが何とも微妙で、まるで「アリアの廃止も視野に入っている」かのような内容にも聞こえるんですよね。

なおアメリカでは、アリアのディーラー在庫はまだ残っている一方で、既に新規での受注受付けは一旦停止していて、ハイパフォーマンスグレードNISMOも当然受注不可。

日産は、既存オーナーが「引き続きサービス、部品、保証を受けられる」と発表しているものの、モデルチェンジ後もサポートが継続されるかどうかまでは不明。

改めて、アリアが生産停止している理由とは?

そして、やはり一番気になるのが「アリアの生産停止の理由について」。

この理由について日産の広報担当者は、「市場環境の変化」であったり、「リーフの販売をサポートするためにリソースを再配分すること」を指摘していました。

これに加えて、「アメリカのEV市場はダイナミックであり、これは変化する消費者の嗜好への積極的な対応です。手頃な価格で実用的な電動車への需要が高まる中、日産は革新性と価値の両方を提供する製品で市場をリードしています。新型リーフの2026年モデルは、この需要に応える鍵となるでしょう」と述べたそうです。

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