トヨタ「2030年までに中国での自動車販売台数を3倍にしたい」。一方でVWはトヨタよりも3倍以上販売

2020-05-26

トヨタは中国に本腰を入れるようだ

トヨタは現在、世界最大市場の中国にて競合他社に追いつくために、2030年までに自動車生産・販売台数を3倍にする計画を立てている模様。
具体的な数値としては、トヨタは現在中国にて年間約116万台生産しており、市場シェア4.5%を占めているといいますが、ここから2030年までには年間350万台(市場シェア10%以上)を生産・販売する計画にあるといいます。


遅れた分を取り戻すには少しハードルの高い目標値に

ただ、競合メーカとなるフォルクスワーゲンやGMは、今現在それぞれ年間400万台以上の自動車を販売しており、トヨタがどれほどの地位を占めているかを示しています。

中国では今後、グリーン技術を重要視するために、2025年までに自動車販売の5分の1を”新エネルギー車”にする計画があるとして、まずその初めの段階として、中国での生産能力を年間200万台に拡大し、今後10年間で年間350万台に増やしていく計画となっています。
その計画の一部には、地方政府のウェブサイトに掲載されたウェブサイトによると、天津工場の能力を年間12万台に増やし、約285億円の投資が必要になるとのこと。

また、広州自動車グループとの合弁事業の一環として、年間20万台生産可能な新工場を広州に建設する予定で、既存の設備も拡張され、2021年には年間生産能力が170万台にまで拡大する流れとなっています。

中国にて本腰をいれる一方、アメリカはどうなる?

中国での販売台数増加を目指す背景には、これまで主力市場としてきたアメリカでの販売の伸びが頭打ちとなっていて、トランプ政権が掲げる保護主義等の事業環境の先行きにも暗雲が漂っているとのことから、今後の成長が期待できる中国に”依存する(母国市場にしちゃう?)”ことを覚悟で進めていくと決意。

今後、環境法規制に重点を置いたモデルのラインナップを拡大せざるを得なくなると、確かにハイブリッドモデルやEVモデルの売れ行きが怪しいアメリカでの販売継続には不安しか残らないのは事実。
中国含む欧州市場の規制に準じ、高品質モデルを生産していくうえでは、「アメリカからの脱却」というのは重要課題になるのかもしれません。

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Reference:CARSCOOPS