インフィニティ(日産)の新型Q60プロジェクト・ブラックSが市販化中止・キャンセルへ。その代わりとしてSUVブームに合わせた新型QX60がデビュー予定

久々にインフィニティから過激なスポーツクーペが登場すると期待していたのだが…

日産のハイパフォーマンス&上級ブランドとなるインフィニティより、新世代スポーツクーペタイプの新型Q60プロジェクト・ブラックS(Infiniti New Q60 Project Black S)が市販化されると言われて4年が経過していますが、2021年に入った今でも全く情報が展開されていません。

このモデルは、2017年にスイス・ジュネーブモーターショーにて世界初公開された、ルノーF1チームの技術とノウハウを組合わせたブランド市場トップクラスのハイパフォーマンスモデルであるものの、販売台数はかなり限られるとのことで(具体的に何台というアナウンスは無し)、従来モデルとは異なる特殊な試験・検査が多く含まれるため、納期も相当に掛かってくるともいわれていました。

そんな新型Q60プロジェクト・ブラックSですが、海外カーメディアAutomotive Newsによると、どうやらこのモデルの市販化は中止・キャンセルされたと報道されています。


Q60プロジェクト・ブラックSのコンセプトを提案したのは前CEOであるローランド・クルーガー氏

Automotive Newsとインフィニティの広報担当であるカイル・ベイズモア氏とのインタビューより、「このコンセプトモデルは、インフィニティに常に刺激を与えているが、市販化の予定はない」ときっぱりと市販化の可能性を否定。

元々は、インフィニティの前CEOであるローランド・クルーガー氏の提案によって実現されたコンセプトモデルでしたが、そんな前CEOもダイソンの自動車開発を引き継ぐため退任しているため(2021年3月現在はダイソンCEOに就任)、このモデルを正式に引き継ぐインフィニティのエンジニアは誰も居なかったそうです。

新型Q60プロジェクト・ブラックSは、エネルギー回収用に3基のモータージェネレーターユニットを備える排気量3.0L V型6気筒ツインターボエンジンを搭載し、電力を蓄えるために4.4kWhのリチウムイオンバッテリーを採用しています。

つまりパワートレインとしては、プラグインハイブリッド(PHEV)という立ち位置になるかと思われますが(日産/インフィニティは正式にPHEVとは断言していない)、システム総出力563hp/最大トルク475Nmを発揮し、直線性のパフォーマンスとしては、0-100km/hの加速時間が4秒未満とエントリースーパーカー並みの加速性能を誇る一台となります。

なおその代わりとして、インフィニティアは昨今のSUVブームの波に乗っかる形でフルモデルチェンジ・新型QX60の開発を進めていて、既にティーザー画像・動画も公開済み、デジタルワールドプレミアは、2021年3月を予定しているとのことです。

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Reference:Automotive News