米フロリダにて、業者が日産スカイラインGT-R R34やS15シルビアといった日本製(JDM)スポーツカー400台を不正輸入したとして取消し→但し盗難被害を受けたオーナーの元へ返却されるかは不明

2022-03-24

国産スポーツカーのアメリカへの不正輸入が止まらない一方で、日本国内での盗難被害も一向に減らない

アメリカ独自の規制として設けられた25年ルール。

アメリカでは、右ハンドル仕様の車の輸入を原則認めていないものの、アメリカ合衆国運輸省(NHTSA)が定めた規定により、「初年度登録から25年以上経過した車であれば、規制が緩和されて右ハンドルの車両が輸入でき、更に関税や排ガス規制までも対象外になる」というもの。

特に映画「ワイルド・スピード」や漫画「頭文字(イニシャル)D」などで有名になった日本製(JDM)スポーツカーの人気は凄まじく、既に25年ルールによって規制緩和された日産スカイラインGT-R R32/R33などは、フェラーリ/ランボルギーニのスーパーカーが購入できるほどの金額にまで跳ね上がっています。

そんな25年ルールを満たしていない車両 約400台が、グレーマーケットを経由してアメリカ・フロリダ州へ不正輸入されたとして申請を取り消ししたと発表しました。


不正輸入された車両は、とんでもなく高騰しているスカイラインGT-R R34やS15シルビア等のJDMスポーツカー

アメリカ・フロリダハイウェイパトロール犯罪捜査情報局からの情報によると、今回輸入された日産スカイラインGT-R R34(Nissan SKYLINE GT-R R34)やS15シルビア(Silvia)含む国産スポーツカー/右ハンドルの日本車 約400台は、「法的要件に準拠している」と嘘の記載をした文書を作成し、関税などを避けようとして不正に輸入したことが発覚。

この捜査で特定された不正輸入車両については、是正措置が講じられているかどうかに関係なく、今後一切フロリダへと持ち込むことは禁止され、仮に25年ルールを経過したとしても、”受付ることを一切禁止する”とまとめています。

またNHTSAは、「フロリダ州に不正輸入された車両のキャンセル/取消しの対象となったJDMスポーツカー等 約400台に対してコントラバンドリスト(密輸品、禁制品を意味)に登録されており、どの州でも輸入・登録の資格がないことをフロリダハイウェイパトロールに通知した」と正式に報告。

不正輸入であることがわかっただけでも大きな進歩だが、問題なのはその後

そして約400台のJDMスポーツカーに関しては、不正輸入に関与した人物が「アメリカ以外のところへ輸出する」か、「非稼働状態をキープする」、または「密輸品として押収され、最寄りの入港地に車を引き渡すことができる」と記載されていますが、仮にこのスポーツカーの中に盗難車がある場合、盗難被害を受けたオーナーのもとに戻ることが無いことを意味しているのも残酷。

つまりNHTSAは「仮に盗難車両であったとしても、その先の対応は一切受け付けない(関与しない)」と説明しているのと同じであることを意味しています。

過去にアメリカ政府が、盗難の疑い&アメリカへと不正輸入されたJDMスポーツカーを押収 → 競売に出品したとして批判されたことも…気になる続きは以下の次のページ(2ページ目)にてチェック!