フルモデルチェンジ版・トヨタ新型クラウンは2022年秋頃に発売できるのか?ハブボルト締結問題の調査で工場稼働停止が続き、生産や納期に大きく影響しそうだが…

新型クラウンは様々な壁を乗り越えた期待値の高いモデルなだけに、その一方で様々な不安も

2022年7月15日に発表され、同年秋頃に発売予定となっているトヨタのフルモデルチェンジ版・新型クラウンクロスオーバー(Toyota New Crown Crossover, 235系)。

トヨタ社内の反発を押し切り、正統派セダンではなくリフトアップした4ドアセダン+SUVのマッシュアップクロスオーバーとして展開される新型クラウン群の記念すべき第一弾となりますが、大きく期待される一方で心配されるのが発売時期と納期。

昨今の諸事情による部品供給不足や半導体の供給不足はもちろんのこと、もう一つ懸念されるのが新型クラウンに採用されるハブボルト締結問題。

新世代ピュアEVクロスオーバーの新型bZ4Xにおいて深刻度の高いリコールが届け出され、改善措置などは見つかっておらず、2022年7月中旬時点でも調査が進められている状況です。


2022年8月の工場生産・稼働停止計画が発表され、新型クラウンを生産する工場はほぼ停止に?

ちなみに、トヨタが2022年7月20日に公式プレスリリースにて発表した「2022年8月の工場生産・稼働停止スケジュール」では、新型クラウンを製造するトヨタ自動車・元町工場と堤工場も稼働停止の対象に入っていて、特にbZ4X/スバル新型ソルテラを製造する元町工場では、最大18日間の稼働停止となることが明らかに。

[トヨタ自動車・元町工場・第1ライン]
bZ4X/スバル・ソルテラ/ミライ・・・2022年8月1日(月)~5日(金)、8日(月)~12日(金)、22日(月)~26日(金)、29日(月)~31日(水)の計18日間停止+お盆休み

[トヨタ自動車・堤工場・第1ライン]
◇プリウス/プリウスPHV/カローラ・・・2022年8月1日(月)~2日(火)の計2日間停止+お盆休み

[トヨタ自動車・堤工場・第2ライン]
◇カローラスポーツ/カムリ・・・2022年8月1日(月)~5日(金)の計5日間停止+お盆休み

おまけに2022年8月15日(月)~19日(金)は、お盆休みで工場全体が休業状態となるため、元町工場第1ラインは実質的に丸々ストップということになります。

トヨタディーラーやユーザーからも「本当に市販化できるのだろうか」という心配の声

トヨタ社内では、粛々とハブボルト締結問題の解消に向けて調査が進められているものの、刻一刻と新型クラウンの発売が迫っているのは変わらず、やはり心配なのは「この調子で本当に市販化できるのだろうか?」ということ。

私がお世話になっているトヨタディーラーでは、4件の新型クラウンの先行予約が入っており、当初受注開始時期は2022年秋頃と言われていたそうですが、発売直前での混乱?を避けるために、発表日と同時に先着での受注を受け付ける体制に変更したとのこと(但し、発売が秋頃以降ともなれば、諸費用分の金額が異なってくるため、見積もりとして再度作り直しになってしまう)。

あくまでも私がお世話になっているトヨタディーラーでの話なので、全国のトヨタディーラーにて対応されているかは不明ですが、早期的な納期はもちろん、安全で快適な車が納車されることが一番。

そして、仮にハブボルト締結問題が解消されたとして、先ほどの懸念事項の一つでもあった部品不足や半導体不足も同様ですし、今回の新型クラウンから海外40か国で販売されるとのことから、(仮に元町工場や堤工場で海外向けを生産する場合)優先的に海外向けが生産・出荷されることも考えられるかもしれません(あくまで私の勝手な妄想です)。

2ページ目:新型クラウンは発表直後から内外装デザインでとにかく話題が尽きない