一体どこで眠ってたんだ?ホンダ製V型10気筒F1エンジンが競売に出品!何と最高出力830hp/17,900回転の超高回転型…マニアやコレクター間で入札争いも
久々に興奮するようなエンジンが競売に登場!
これまで様々なスポーツカー/スーパーカー/クラシックカーなどが競売に出品されてきましたが、今回もかなり珍しい個体が出品されました。
それが、2001年シーズンのフォーミュラ1(F1)用に開発されたホンダ製V型10気筒F1エンジンで、型式は「RA00E」。
オランダより出品されたエンジンとのことですが、パワートレインとしては、排気量3.0L V型10気筒自然吸気エンジンと非常にパワフルで、最高出力830hp/17,900rpmと超高回転型ですし(レース仕様では815hp/17,500rpmに抑えられていた模様)、シリンダーのバンク間で80度の角度が設けられたマニアなら喉から手が出るような代物です。
競売リストに掲載された仕様は以下の通り。
◇排気量:3.0リットル
◇最大予選出力:17,900rpmで830hp
◇最大レース出力:17,500rpmで815hp
◇重量:98kg
◇シリンダー角度:80度
◇寸法:長さ620mm×幅525mm×高さ440mm
◇タイミングギア:空気圧バルブシステムを備えたシリンダーあたり4つのバルブ
◇ボアストローク:95mm×42.3mm
スペックは強烈だが、2001年シーズンでは思うような結果を残すことができなかった
エンジンスペックとしては十分過激なRA00Eですが、このモデルは2001年のF1シーズン・スペインGPで3位にフィニッシュするなど、思うような結果を残すことができなかったとのこと。
今回出品されたエンジンは、ピストンなどの内部部品が無く、エンジン自体は作動しないものの、保管状態としては申し分なく新品同様の美しさ。
「エンジン」として出品するというより、「芸術品」として出品された可能性が高そうですが、ここ最近のオークション事情を考えると、エンジンだけでなくスーパーカー/ハイパーカーともに「車」としてではなく、投機目的とした「美術品・芸術品」として取引されているように感じられます。
ちなみにこのF1エンジンですが、走行距離としては1,200kmとほとんど使用されておらず、どういうわけか、最後のレース後、ホンダはいくつかのコンポーネントを取り外し、自動車メーカーの”H”エンブレムの形をしたベースのあるスタンドに取り付けたそうで、もしかすると最初から出品目的でほんの少ししか活用されなかったのでは?といった噂も。
仮にこのエンジンを利用する場合、少なくとも内部やギアボックス、必要な電子機器のすべてを確認できない限り始動することは難しく、しかし入札しているユーザーの多くは、このブロックをディスプレイピース用(もしくは芸術館や博物館用の展示品)として保管する可能性が高そう。
入札件数は47件と接戦、気になる落札価格は?
そして気になる本モデルの落札価格ですが、2022年7月18日締め切りで24,206ユーロ(日本円に換算して約340万円)にて落札されており、47件もの入札が入っていることを考えると、ホンダ愛好家やコレクターなどの間で競われた可能性がありますし、今回のようにホンダだけでなく様々なメーカーのエンジンブロックも、今後競売にて出品されるのではないかと予想されます。
2ページ目:ホンダ製エンジンは、過去にも何度か競売に出品され、なかには無限(MUGEN)ホンダのF1エンジンも販売されたことも?