遂に動いた!日本仕様のビッグマイナーチェンジ版・日産の新型フェアレディZ(RZ34)の9速ATモデルに改善対策!ちなみにリコール/改善対策/サービスキャンペーンの違いもおさらい

アメリカで大きな話題となっていたジヤトコ製9速ATだが、やはり日本仕様も改善対策の対象に含まれていた

前回のブログにて大きな話題となった日産のビッグマイナーチェンジ版・新型フェアレディZ(Nissan New Fairlady Z, RZ34)の9速ATモデルに関する不具合について。

これはアメリカ市場向けの9速ATモデル(フェアレディZ/フロンティア/タイタン)にて発生した不具合で、いわゆる「パーキングロックをして停車していても、勝手に車が動いてしまう」という問題です。

これについて日産は、アメリカにて緊急で調査・対策品を準備する必要があり、元々フェアレディZは栃木の工場されているため、必然的に日本仕様の9速ATモデルも調査の対象に。

その結果、リコールではなく改善対策というかたちで、国土交通省に届け出されています。


国土交通省に届け出された不具合内容と対象モデル、そして改善対策内容をチェックしていこう

今回日産が国土交通省に届け出された内容としては、ジヤトコ製9速オートマチックトランスミッション(AT)において、パーキングロック機構(Pレンジにした際に車輪を機械的に固定するもの)が不適切なため、特定の条件、操作をした場合に一時的にパーキングロックが外れ、最悪の場合、駐車条件によっては駐車ブレーキを掛けていないと車両が動くおそれがあるとして改善対策を届け出ています。

対象モデルをチェックしていこう!

なお、気になる対象モデルは以下の通り。

これによる事故や不具合は起きておらず、社内からの情報により明らかになっています。

【改善対策対象モデル一覧】
[対象型式/対象車台番号/製作期間/対象者台数]

[フェアレディZ]
・5BA-RZ34/RZ34-100064~RZ34-100529/令和4年6月30日~令和4年8月26日/165台(AT仕様車のみ)

改善措置としては、全車両、トランスミッションコントロールモジュールの制御プログラムを対策品に書き換え、なお対策プログラムの準備ができるまでの間、停車時に駐車ブレーキ使用の注意喚起を実施し、対策プログラムの準備ができしだい改めて案内するとのこと。

上の項目にもある通り、おそらく対象モデルとなっている165台分に関しては、主にディーラー向けの試乗車・展示車が対象になっているとは思うものの、なかにはユーザー向けに納車されている車両もあると考えられ、順次制御プログラムに書き換えることになると思われます。

とはいえ、どのタイミングで制御プログラムが書き換えられるかまでは不明であり(要は対策プログラムが出来上がっているかどうかが明確になっていない)、今後生産される9速ATモデルの新型フェアレディZにて対策が施されているかまでは明らかになっていません。

ところでサービスキャンペーンやリコール、改善対策との違いは?

ちなみにリコール等の不具合に関しては「起きないことが一番安全」ではあるものの、工業製品である以上、どこかしら不具合が生じる恐れがあり、その対策や処置としてリコールや改善対策、サービスキャンペーンが存在します。

処置の重要度しては「リコール>改善対策>サービスキャンペーン」の順で、リコールの場合だと「事故や走行が困難」といった問題に発展する恐れ、サービスキャンペーンだと「事故が発生するほどではなく、公道走行に支障を来すほどのレベルではない」内容になると言われています。

それぞれの内容の違いは以下の通り。

【リコール/改善対策/サービスキャンペーンの違い】

◇リコール
その不具合が原因で道路運送車両の保安基準に適合していない又は適合しなくなるおそれがある状態。放置しておいたら重大な事故に繋がる可能性があり(エンストや火災など)。

◇改善対策
道路運送車両の保安基準に規定はされていないが、不具合が発生した場合に安全の確保及び環境の保全上看過できない状態(排ガスや動作不良)。

◇サービスキャンペーン
上記には該当せず、その不具合が原因で品質上の問題など不快な思いをする可能性がある状態。放置しておいても、不快な思いはするが、重大な事故等の危険に繋がる事はない。従って、キャンペーンは放置しても特に問題はない。(車検も通り、壊れるような箇所ではない)

via:Suzuki

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