(中)トヨタの新世代ピュアEVセダンとなる新型bZ3が世界初公開!但し情報はかなり少な目…そして最後には新たなbZシリーズのティーザー画像を公開→新型プリウスEVか?

ここからトヨタの新世代ピュアEVの新しい1ページが始まる?

2022年8月末、中国市場向けとなるトヨタの新世代ピュアEVセダンの新型bZ3が完全リークされ大きな話題となりましたが、同年10月24日、遂にトヨタ公式プレスリリースでも発表されました。

本モデルは、一汽トヨタとBYD(比亜迪股份有限公司)が合弁にて設立したBTET(BYD TOYOTA EV TECHNOLOGYカンパニー有限会社)が共同開発によって実現した一台で、今後更にピュアEVモデルの市販化を拡大していく上で重要な1台と云われています。

中国では常に進化し続けるピュアEV市場ですが、そういった競争社会でトヨタが大きく遅れをとっているのも事実であり、どこまで中国のEVモデルに対抗できるかがキーポイントになります。

ただ今回はあくまでも内外装デザインを明らかにしただけで、具体的な発売時期については明確にしていないことを考えると、こうしている間にも中国メーカーはどんどんと先へ進んでいるため、一刻も早くトヨタも発売に漕ぎつけたいところだと思います。


新型bZ3は、bZ SDNコンセプトの量産仕様と思わせるエクステリア

こちらが今回世界初公開された新型bZ3のエクステリア。

2023年1月に発表・発売予定となっているフルモデルチェンジ版・新型プリウス(Toyota New Prius)のようなヘッドライト意匠で、しかしヘッドライト上部のLEDデイタイムランニングライトやセンター一文字ライトは、過去にトヨタが発表したEV戦略のbZ SDNコンセプトに非常に近いところ。

フロントグリルは設けられず、この点は新世代ピュアEVクロスオーバーの新型bZ4Xに倣うものがあり、おそらく今後のピュアEVのデザイン言語も共通にしてくるのではないかと予想されます。

車両諸元はあくまでもプレスリリース時の情報であり、本製品の情報と異なる可能性もある

ちなみに新型bZ3は、クロスオーバー/SUVでもハッチバックでもなく4ドアセダンになると考えられ、ボディサイズは全長4,725mm×全幅1,835mm×全高1,475mm、ホイールベース2,880mmとレクサスISを彷彿とさせるようなコンパクトスポーツセダン風。

そして抗力係数Cd値は、トヨタのラインナップモデルとしてはトップクラスの0.218を実現し、プリウスの0.24よりも優れた数値。

たたしプレスリリースには、「車両諸元は実際販売する時の情報を最終情報にさせていただきます」と記載されているため、上記のサイズとは若干異なる可能性もあるので注意(特にCd値は大きく変更されないかしっかりと注目しておきたい)。

e-TNGAを採用することにより、走りの楽しさを実現する?

プラットフォームは、トヨタのピュアEVにて共有されるe-TNGAがベースとなり、操作性と低重心化に力を入れつつも、ドライビングポジションは筋肉への負担が少ない姿勢とすることで、長距離運転の疲労軽減に貢献。

そして運転を更に楽しめるようなFUN TO DRIVEを意識しているとのことで、「走る」「止まる」「曲がる」という走りの特性においては、トヨタの歴史あるモノづくりの精神とモータースポーツ由来のノウハウを活かして作り上げられているそうですが、この点は実際に乗ってみないと何とも言えないところですね(残念ながら日本では乗れ無さそう…)。

航続可能距離は600km以上とのことだが

そして今回の共同開発先となるBYDのリチウムイオンLFPイオンバッテリー(リン酸鉄リチウムを使用)をベースにすることで、トヨタの新世代ハイブリッドとの融合により航続可能距離は600km以上を実現するとのこと。
注)プレスリリースには「グレードにより、航続距離が異なります」と記載されているため、600km未満もあり得る

一方で、バッテリー容量やモーター搭載によるシステム総出力/システムトルクについては明確な情報が掲載されていないのが気になるところですが、改めて今回プレスリリースにて公表された情報はかなり曖昧なものが多く感じられますし、「発表したものの、結局いつごろ発売するの?」と疑問に思ってしまうのが正直なところですから、中国が求めるスピードにどこまで対応できるのか注目したいところです。

2ページ目:新型bZ3のインテリアは?そして新型プリウスのピュアEV版らしきティーザー画像も