【悲報】フルモデルチェンジ版・ホンダ新型ヴェゼル・モデューロXが深刻な納期遅れや半導体不足で発売中止に。ちなみに各モデルの納期はどうなっているのかチェックしてみよう

ホンダとしては「今ある受注を確実に生産・出荷する」ことに注力したいのだと思われる

ホンダの主要モデルで、新型シビックタイプR(Honda New Civic Type R, FL5)に続いて長納期化しているのが新型ヴェゼル(Honda New Vezel)。

このモデルをベースにしたハイパフォーマンスモデル&コンプリートカーの新型ヴェゼル・モデューロX(New Vezel Modulo X)が、発売延期ではなく中止となったことが明らかとなりました。

ホンダ公式並びに国内自動車情報誌・日刊自動車新聞の報道によると「半導体不足などの影響でベース車の納期が半年以上と長期化する中で、新しい仕様を追加するのは難しいと判断したという」とのこと。

つまり、今ラインナップされているガソリンG/e:HEV X/e:HEV Z/e:HEV PLaY(PLaYはリストから除外されている)のバックオーダーを捌き切れていない状況で、新たな新型車をラインナップすることは非常に難しく、「ベース車よりも後に発売されたモデューロXが先に納車されることも問題になる」と判断したのかもしれませんね。


ホンダは賢明な判断をとったと考えている

ちなみにホンダの当初の公式プレスリリースでは、2022年央頃にモデューロXを発売予定でしたが、先述の通りベースとなるヴェゼルの全グレードが長納期化したことを受け、2022年央頃 → 2022年内に延期 → 2023年初め頃に延期となっていたものの、今後もまだまだ長納期化が解消することは難しい上に、このままだと2023年夏頃~秋頃の「2回目の一部改良にも影響がでる」との判断から、ホンダとしても止む無く発売を中止せざるを得ないと考えたのだと予想。

ちなみにホンダの四輪完成車生産工場の生産稼働率を見ていくと、新型ヴェゼルを生産する鈴鹿製作所の2022年12月上旬の稼働率は「通常稼働」となっているものの、生産影響が生じる主要モデルにヴェゼルが含まれていることを考えると、あくまでもヴェゼルに関してはまだまだ本調子ではないのかもしれませんね。

工場名:鈴鹿製作所・第1ライン/第2ライン
生産稼働率:2022年11月・通常稼働 → 2022年12月上旬・通常稼働
主な生産モデル:ヴェゼル、フィット、N-BOX、N-ONE、N-WGN、N-VAN


工場名:埼玉製作所・寄居完成車工場
生産稼働率:2022年11月・通常稼働 → 2022年12月上旬・約7割
主な生産モデル:ステップワゴン、フリード、シビック、Honda e


生産影響が生じる主なモデル:ヴェゼル・シビック・ステップワゴン

via:Honda

ただ、こういった判断は決してネガティブなことだとは捉えておらず、寧ろ「今あるバックオーダー分を全て捌き切る」ための最善の方法だと考えていて、メーカーとしても”無理をせず”に一歩一歩確実に生産していくという姿勢が見られるため、個人的に「苦渋の決断とはいえ、現実的な視点で賢明な判断をとった」と考えています。

まだまだ先行き不透明な状態で新型車を次々販売しても、結果的に生産・出荷が計画通りに進まずにユーザーからの信頼を失うことの方が問題だと思いますから、今はホンダにとって踏ん張りどころだと思うものの、確実に出荷→顧客のもとに納車されることを祈念しています。

2ページ目:ホンダといえば、部品供給不足や半導体不足で敢えて発売日を半年以上遅らせたモデルも?新型ヴェゼルの最新納期情報もチェック