走行距離は地球17周分!約67万kmも走られたアキュラ(ホンダ)初代NSXがカーイベントに登場し優勝!17年間毎日乗り続け、しかもエンジンは故障せず、一度も交換していないようだ

おそらく世界で最も走られているNSXだと思う

以前のブログにて、ホンダの北米ブランド・アキュラが販売した初代NSXを中古にて購入した男性が、17年間毎日欠かさず運転し、年間の走行距離は約3万km、総走行距離は60万kmを突破していたことをお伝えしましたが、その初代NSXがアメリカ・アリゾナ州チャンドラーにて開催されたサイエンス・オブ・スピードショーのイベントに参加していたことが明らかとなりました。

この初代NSXは、1991年に発売されたと同時にスポーツカー市場を大きく一変。

目標であり競合としていたフェラーリ348に対し、当時のアコードのドライバビリティと信頼性を両立することにより、フェラーリのパフォーマンス並みに満足する、もしくはフェラーリを超えるようなクルマ作りを行ってきたといわれています。

現在のスポーツカー市場でも高い人気を誇るNSXですが、その多くが低走行距離でコンディション抜群の個体ばかりではあるものの、今回カーイベントに登場したモデルは、おそらく世界で最も距離を伸ばしている個体だと思われます。


2021年10月にピックアップされて1年4か月…走行距離は更に2.4万kmも増えていた

こちらが先程ピックアップした初代NSXの走行距離。

2021年10月時点では、ちょうど走行距離が40,0000マイル(643,737km)に到達。

あれから約1年4か月が経過し、海外YouTuberのTyeson Hugie氏の動画にも登場するようになりましたが、気になる走行距離は…?

何と走行距離は415,227マイル(668,243km)。

約67万kmも走られているわけですが、地球1周分が約4万kmなので、地球 約17周分も走られたことになります。

NSXのコンディションは抜群

改めてここまでの距離を伸ばしてきたことももちろん凄いことですが、このモデルの一番素晴らしいポイントはコンディションの良さ。

細部のパーツを見ていくと、どうしても飛び石キズなどは複数確認でいるのですが、オーナー曰く週末は必ず自身で洗車するとのことですし、ディーラーでの定期的な点検を怠ったことは無いとのこと。

オーナーは、17年前に走行距離70,000マイル(112,654km)のときに中古車として購入してから、今日に至るまで毎日欠かさず走らせているとのことで、年間の走行距離は20,000マイル(32,186km)と営業車並みの過走行っぷり。

上述にもある通り、オーナーは定期的な点検で維持してきたため、消耗品以外の主要な修理は全く無かったとのことで、アフターマーケットのマフラーやホイール以外は基本的にボーンストック。

約67万kmも走らせてエンジンは一度も故障したことがなく、一度も交換していない

そしてリヤミドシップには、Hondaの赤バッジが貼付された排気量3.0L V型6気筒VTECエンジンが搭載されていますが、実はこのエンジンは一度も交換されず、約67万km走らせた今でも健在とのこと。

ちなみにホンダのエンジンのタフさは世界的にも有名で、以前モータージャーナリストでcarwowのマット・ワトソン氏が、廃車寸前のホンダ・シビック(Honda Civic)とプジョー206、フォード・フォーカス(Ford Fucus)の3台を用意し、潤滑油としても必須のエンジンオイルとラジエター液を抜いて、エンジンの耐久性に関する評価を行ったところ「ホンダは全く壊れなかった」という結果が得られています。

【I ran 3 cars with NO OIL until they DIED. Which lasted longest?】

おそらくホンダのエンジンの開発コンセプトの根底には「まず壊れない」ということが挙げられ、設計段階においては、ピストンやシリンダーの精度が非常に高く、摩擦熱が発生しにくいような設計が施されているのかもしれませんね。

2ページ目:細かく見ていくと、色が剥げていたり劣化している部分も見られるが…?