この矛盾は一体…ホンダが2023年3月の生産稼働率を「通常稼働」と更新するも、新型ステップワゴンやヴェゼル等は「1年以上」の長納期。特別仕様車N-BOX Custom STYLE+ BLACKの21回目給油記録も

ホンダの工場稼働率が「通常稼働」に戻ったからといって、納期が短縮されているわけではない?

ホンダ公式が定期的に更新している「Honda四輪製品に関する生産稼働率」ですが、2023年3月9日時点での最新情報を更新しています。

前回2023年2月時点では、鈴鹿製作所と埼玉製作所・寄居完成車工場共に生産稼働率「約9割」となっていましたが、同年3月からは、以下の通り更に生産稼働率を高めて「通常稼働」に更新されています。

工場名:鈴鹿製作所・第1ライン/第2ライン

生産稼働率
2023年2月:約9割
2023年3月:通常稼働

主な生産モデル:ヴェゼル、フィット、N-BOX、N-ONE、N-WGN、N-VAN


工場名:埼玉製作所・寄居完成車工場

生産稼働率
2023年2月:約9割
2023年3月:通常稼働

主な生産モデル:ステップワゴン、フリード、シビック、Honda e


生産影響が生じるモデル:ヴェゼル、ステップワゴン

via:Honda


生産稼働率は「通常稼働」なのに、主要モデルの納期は一向に短縮されないという矛盾

ホンダ公式の2023年3月9日時点での生産稼働率を見て思うのは、稼働率は「通常稼働」なのに、主要モデルとなる新型ヴェゼル(Honda New Vezel)やステップワゴン(New STEPWGN)、シビックシリーズ(New Civic)、N-BOXの納期が一向に短縮されていないこと。

特に「生産稼働率が通常稼働」であるにも関わらず、「生産影響が生じる主なモデル」として、ヴェゼルやステップワゴンがピックアップされていることを考えると、「果たして本当に通常稼働になっているのか?」と疑問に思うところ。

新型ヴェゼルとZR-Vのブラインドスポットインフォメーション[BSI]の部品・半導体不足は何も解消されていない

新型ヴェゼルにおいては、ブラインドスポットインフォメーション[BSI]を標準装備するe:HEV Zの受注を一旦停止しており、新型シビック全シリーズにおいても、こちらもヴェゼルと同様の理由で受注を一時的に停止しています。

これだけでなく、2023年4月21日に発売予定となっている新型ZR-Vも、BISの部品・半導体不足で1年以上の長納期状態となっていますから、いつどのタイミングで受注を一時的にストップしてもおかしくないところ。

現状の説明では納車待ちのユーザーは納得しない恐れも

更に細かく言ってしまうと、受注停止&BSIの部品不足問題で長納期化しているヴェゼルが生産影響の生じるモデルとしてピックアップされているのに、同じ理由で受注一旦停止している新型シビックが「なぜ生産影響の生じるモデルの一覧に含まれていないのか?」も気になるところだと思います。

ホンダはただ単に車種や時期、生産稼働率を記載するだけでなく「どうしてヴェゼルやステップワゴンは生産の影響を受けるのか?(生産の影響を受ける具体的な理由は?)」「どうして受注停止しているシビックは生産の影響を受けないのか?他のモデルは全く問題ないのか?(それとも国内市場向けの生産台数を敢えて落としているのか?)」などを説明しないと、今か今かと待ち続けるユーザーも納得しないのでは?と思ったりもします。

2ページ目:ホンダの特別仕様車N-BOX Custom STYLE+ BLACKが納車されて通算21回目の給油・燃費記録は?