フルモデルチェンジ版・ホンダ新型シビックタイプR(FL5)がニュルブルクリンクサーキットのラップタイムに挑戦→新計測方式で7分44.881秒を記録しFF最速奪還!

このご時世に6速MTのピュアスポーツカーという楽しい車を世に出してくれたホンダには感謝しかない

2022年9月に発表・発売された、ホンダのフルモデルチェンジ版・新型シビックタイプR(Honda New Civic Type R, FL5)。

発表前後から何かと話題になっていたドイツ・ニュルブルクリンクサーキット北コースのノルドシュライフェ(Nürburgring Nordschleife)での前輪駆動(FF)最速記録に向けた挑戦ですが、遂に2023年4月20日にその公式記録がホンダのYouTubeチャンネルにて公開されました。

敢えて「シビックの日」といわれる4月19日ではなく、その翌日に発表してくるところがホンダらしいといえばホンダらしいのですが、果たしてその記録はどうだったのでしょうか?


ラップタイムは7分44.881秒!2019年から変更された新計測方式でFF最速を奪還!

ちなみに新型シビックタイプR(FL5)が記録したタイムは、7分44.881秒とのことで、この記録は2019年以降よりニュルブルクリンクコースのタイム計測が変更されてからだとFF最速記録を更新したことになります。

「えっ、FF最速ってルノー・メガーヌRSトロフィーRの7分40.1秒のままじゃないの?先代シビックタイプR(FK8)の7分43.80秒よりも遅いみたいだけど?」と思われる方も多いかと思いますが、実はこの記録が更新されたのは2019年の新計測適用「前」なんですね。

実は、メガーヌRSトロフィーRが新計測でラップタイムに挑戦した結果、7分45.389秒であることが確認されているため、正真正銘「シビックタイプR(FL5)がニュルFF最速記録を更新」したことに(メガーヌRSトロフィーRの動画では、新計測前の記録のみが公開されている)。

【2019 – MEGANE R.S TROPHY-R: record at the Nürburgring(ルノー公式)】

ニュルブルクリンクサーキットの計測方式はこのように変わった

参考までに、ニュルブルクリンクサーキットでの計測方式がどのように変更されたのか見ていきましょう。

2019年以前の計測方法は、いわゆるグランドスタンドターン(T)13終わり辺りから計測がスタートし、T13の始まりで計測終了するため、そのコース距離は20.600kmでした。

しかし2019年以降からは、グランドスタンドT13を計測開始&終了地点にすることで、走行距離は僅か232m増えての20.832kmになるため、この僅か分の距離を走るだけでタイム差は大きく異なってきます。

従って、2020年からは周回距離が増えたため、必然的にラップタイムも長く(遅く?)なるのはしたかなく、もしかすると旧来方式での計測であれば、7分44.881秒ではなく先代FK8やメガーヌRSトロフィーRを上回る内容だったのかもしれませんね(敢えてその記録を公表していないホンダの演出も憎い)。

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