「25年ルール」をクリアしていない日産スカイラインGT-R R34含む348台のJDMスポーツカーを違法輸入→JDM販売店を経営する夫婦が訴えられる→その呆れた手口とは?

2024年はスカイラインGT-R R34の「25年ルール」解禁年!それ以前に既に違法輸入されたR34も多い

アメリカの一部地域にて導入されている独自の輸入規制「25年ルール」。

本来アメリカでは、日本などにて製造された右ハンドル仕様の車の輸入が認められていないのですが、製造(初年度登録)から25年以上経過した車であれば、右ハンドル仕様の走行を法律にて禁止しているにもかかわらず、輸入することを認めるという特別な怪ルールが存在します。

つまり、2023年12月であれば、1998年に製造もしくは初年度登録されたモデルであれば、25年ルールによって輸入規制が緩和されるということになるわけですが、こうしたルールを無視して「最も高額にて取引される日本製&右ハンドル仕様のスポーツカーたち」が不正輸入されています。

そして不正輸入が警察にバレてしまい、2023年12月中旬頃に裁判を受ける販売店経営の夫婦が取り上げられ話題となっています。


偽の書類を作成し、スカイラインGT-R R34等のJDMスポーツカーを不正輸入した疑い

2023年12月11日(月)、アメリカ・マイアミデイド郡にて開かれる裁判にて、日本製スポーツカー(JDM)を販売するソーホー・インポートを経営する夫婦が法廷に立つことが明らかに。

ソーホー・インポートを経営するアンドレス・D・ディアス氏(41歳)とニコール・G・チオン氏(35歳)は、輸入する商品の中身と書類が一致しないだけでなく、様々な手法でJDMスポーツカーである日産スカイラインGT-R R34(Nissan SKYLINE GT-R R34)等のスポーツカーを不正輸入し、顧客をだましたとのこと。

「合法にて輸入した」と謳っているにも関わらず、実際には「不正に輸入した」車ばかり

この販売店では、1998年~2003年に製造されたホンダ・シビックタイプR(Honda Civic Type R,)や、1993年~2002年に製造されたトヨタ80スープラ(Toyota 80 Supra)、1989年~2002年に製造された日産スカイラインGT-Rなど、希少な日本製スポーツカーを販売するソーホー・インポートと、一時期話題となったJ-Spec Garageの2つの会社を所有・経営しています。

しかしソーホー・インポートでは、スカイラインGT-R R34含む数百台レベルの日本製スポーツカーを不正に輸入・所有権を取得したとして、更にマイアミ地域やその他の地域の顧客に販売したとされています。

検察側は、ソーホー・インポートを利用した顧客が「連邦政府の認可を受けてアメリカでの運転が合法である」という説明を受けて車両を購入したにも関わらず、実際には認可を受けておらず、不正輸入された車と知らずに詐欺に遭ったと主張している。

書類やサインなど全てが偽装

検察当局によると、これらの車両は違法輸入されており、その時点でディアス氏とチオン氏は、偽の書類を作成して連邦当局の署名を模倣(嘘のサインを)することで車両の所有権と登録を偽造するという手の込んだ手続きを行っていたそうです。

弁護側は2023年10月の公聴会にて、顧客には日本からの車両輸入の責任はなく、別の会社が担当していたと主張。

一方で検察側は、ディアス氏とチオン氏が意図的に連邦および州の登録手続きを回避する手続きを作成したと主張していて、公記録請求を通じて入手した文書によると、当局は夫婦が「新たな手法を利用した」詐欺によって合法的なフロリダ州の称号を取得したと述べています。

2ページ目:検察側が述べる「新たな手法」とは?