(2024年)一部改良版・トヨタ新型ヤリスクロスの装備内容の仕上がりにユーザーは不満?それとも…販売店「物足りない感はあるが、装備を充実し過ぎると価格が上がり過ぎて売りづらくなる」

トヨタとしては何か策略があって、今回の一部改良は控え目に設定している?

2024年1月17日に発表・発売された、トヨタの一部改良版・新型ヤリスクロス(Toyota New Yaris Cross)。

2020年8月末にBセグメントSUVとして初めて日本市場向けに発表・発売されて3年以上が経過したわけですが、モデルサイクル的にはマイナーチェンジ相当の大幅な改良があっても不思議では無かったところ。

欧州市場向けに関しては、フロントマスクの変更や新グレードの追加、モーター出力が向上した新たなハイブリッドグレードの追加、更には12.3インチフル液晶メーターや10.5インチディスプレイオーディオの採用など、そのアップデート内容としてはレクサスLBX以上で魅力的。

一方で日本市場向けの一部改良は、予防安全装備Toyota Safety Senseのアップデートやメーターデザインの変更(フル液晶ではない)など、変更・改良内容として控え目な印象を受けます。


今回の一部改良内容をおさらいしていこう

おさらいも兼ねて、日本仕様の(2024年)一部改良版・新型ヤリスクロスの変更・改良内容をおさらいしていきましょう。

【(2024年)一部改良版・新型ヤリスクロスの変更・改良情報一覧】

◇フロントグリル意匠の変更

◇18インチアルミホイールをブラック×切削光輝に変更(Zグレード以上)

◇インストルメントパネルと内ドアトリム、ステアリングホイールのをシルバー加飾からカーキ加飾へと変更(Zグレード以上)

◇コンソールボックス付フロントソフトアームレストを採用(除く、X、U)し利便性を向上

◇自動防眩ルームミラー+ドライブレコーダーのメーカーオプションを廃止
→ディーラーオプションのドライブレコーダーへと変更

◇ディスプレイオーディオを新世代コネクティッドナビへとアップデート(但し、欧州仕様のように10.5インチは採用されずに8インチのみ)

◇シエンタのような7インチ液晶+LCDのハイブリッドメーター(Zグレード以上)が採用され、欧州仕様のように12.3インチフル液晶メーターは採用されず

◇Toyota Safety Sense+ドライビングサポート機能をシエンタ同様にアップデートするも、以下の条件あり
→プロアクティブドライビングアシスト[PDA]はハイブリッド車のみ設定
→トヨタチームメイト・アドバンスドパークはハイブリッド車のみ設定
→パノラミックビューモニター[PVM](床下透過表示機能付き)はハイブリッド車のみ設定

◇KINTO専売のHYBRID Uを新設定

◇一部内装の加飾をガンメタリックに変更(Zグレード、Gグレード)

◇新色「マッシブグレー」を追加

以上が、今回の改良内容となります。

今回の一部改良や、SNSなどのユーザーが求める改良に対しての販売現場の声は?

今回の一部改良により、前モデルから11,000円~220,000円の価格アップとなるため、その価格設定はBセグメントSUVとは思えないほど。

こうした一部改良と価格設定に対して、いつもお世話になっているトヨタディーラーにて取材させていただいたところ、販売店側としては諸々複雑な想いがあるそうで…

っというのも、今回の改良内容は、何かと引き合いに出される欧州市場向けヤリスクロスよりも装備内容で物足りない感はあるものの、一方で「装備内容が充実し過ぎると価格が大幅にアップする恐れがあり(総額で400万円に到達するとか…)、場合によってはCセグメントSUVのカローラクロスよりも高額になることも考えられる」とのことで、ヒエラルキーの逆転どころかBセグメントSUVの立ち位置を見失うようなモデルになり、価格帯も上がり過ぎて売りづらくなってしまうのでは?という懸念もあったようです。

2ページ目:一部改良版・新型ヤリスクロスに対して、販売店に来る顧客のリアルな声は?