ホンダ初代NSXが約30年間もガレージにて放置されているのを発見!ディーラー整備士が「勝手に運転」して事故→ディーラーが新車を提供したものだった
走行距離僅か3,000kmほどの初代NSXが、約30年間もガレージにて放置 → 一体何があった?
世界には様々な理由で、スポーツカー/スーパーカー/クラシックカーといった希少なモデルを、納屋やガレージにて長期間放置する例が見受けられますが、今回も同様にアキュラ(ホンダ)の初代NSXが約30年間もガレージにて放置されていたところを発見。
ちなみに、今回の個体(納屋物?)の注目トピックスは以下の通り。
◇アキュラ初代NSXは、整備士が無断で勝手に運転 → クラッシュで大破させたと伝えられた後、オーナーに新車が提供されたもの
◇価値が上昇しているのを見越して、オーナーはNSXを暖房付きのガレージに保管することを選択
◇この個体は約30年の時を経て、間もなく徹底したディテーリング作業が行われる予定で、オーナーはおそらく数十万ドルで売却予定
この初代NSXは、ちょっと特殊な理由でオーナーの元に納車されたものだった
こちらが今回、アメリカ・ペンシルベニア州のとあるガレージにて30年間も放置されてきた初代NSX。
ガレージ内は暖房付きで、冬場は温度管理された環境で保管されていたそうですが、約30年間は一度も日の目を見ずに過ごし、おまけにオーナーは一度も手入れせずに放置してきたため、ボディは完全に土埃で汚れた状態に。
一体なぜこのような状態で放置されたのかというと、話は約30年前にさかのぼり、オーナーは1991年に初代NSXを購入したところから始まります。
オーナーは元々、この初代NSXを乗り潰す予定はなく、将来的に価値が高騰したときのことを見越してガレージにて長期保管する計画だったそうですが、その後定期点検の関係でアキュラディーラーに車を預けることに。
しかし、そのディーラーに預けたことが大きな間違いだったそうで、どうやらアキュラの整備士が、定期整備期間中を利用してオーナーのNSXを勝手に乗り回し、操作を誤って事故・大破してしまったんですね。
整備士は隠ぺいを試みるも、オーナーは不審に思いディーラーへ
焦った整備士は、オーナーに対して「長期間整備する必要があるため、しばらく預からせてほしい」と、事故を隠蔽しようとしましたが、不審に思ったオーナーがディーラーに足を運んだところ、ボディが大破したアキュラを見てショックを受けることに。
責任の所在は、無断で勝手に運転した整備士にあるため、訴訟問題へと発展する前に、アキュラディーラー側が1992年式のホワイトカラーにペイントされたNSXを無償提供することに。
ちょっとややこしい話ではありますが、つまりこのガレージに保管されている個体は、オーナーが購入した1991年式の個体ではなく、アキュラから無償提供された1992年式の(2台目となる)NSXということになります。
オーナーのもとに2台目となるNSXが納車されるのだが…
販売店の整備士が顧客の車を勝手に運転する行為は、過去にもアメリカのスバルディーラーでも起きていましたが、今回のNSXの例を見るに、もはや取り返しのつかないレベルで大破したのだと予想されます。
様々なトラブルがありながらも、ホワイトのNSXの保険登録も無事完了し、ようやくオーナーの元に納車されることになるわけですが、その後は全く公道にて走らせることもなく、結果的に途中で保険を解約することになったんですね。
アナログメーターを見てみると、ODOメーターの走行距離は僅か2,002マイル(3,222km)と全く走られていないことがわかります。