「世界で最も遅いスーパーカー」のフェラーリF12ベルリネッタが競売に出品→最高時速は「24km/h」…「世界で最も速いハイパーカー」アスパーク新型アウルが初めて競売に登場!

ある意味で、フェラーリ史上最遅のプロトタイプモデルは希少な一台だと思うのだが…

フェラーリのV型12気筒自然吸気エンジンを搭載するモデルといえば、ハイパフォーマンス仕様でエキゾーストサウンドも官能的、そしてフラッグシップモデルというイメージが強いですが、今回は「フェラーリ史上最も遅いプロトタイプモデル」で「スーパーカーとしては世界で最も遅い」とされるモデルが、海外オークションサイトBring A Trailerに出品され話題に。

本モデルの注目トピックスは以下の通りとなりますが、ある意味で希少性の高いモデルながらも、まさかの希望入札額に到達せずに「売れなかった」とのこと。

◇フェラーリF12tdfプロトタイプの最高速度は、僅か「24km/h」

◇F12tdfプロトタイプの開発作業が完了した後、特に公にて登場することはなかった希少なモデル

◇興味深い敬意を持つにも関わらず、海外オークションサイトBring A Trailerでは希望入札額に到達しなかった


見た目はめちゃくちゃ速そうだが、最高時速は24km/hに制限されている

こちらが今回、世界で最も遅いV12スーパーカーのフェラーリF12tdf開発用となるプロトタイプモデル。

年式としては2014年で、ベースとなるモデルはF12ベルリネッタのMulotipo MP4。

元々この車両は、フェラーリの超限定モデルとなるF12tdfの開発用でありながらも、開発用として使われたあと、フェラーリによって速度制限がかけられ、その速度リミッターはまさかの「24km/h」でした。

本モデルはその後アメリカに渡り、展示車両として持ち込まれましたが、そもそも速度リミッターの関係で公道にて走らせることも登録することもできないですし、所有権も付いていない個体なので、取り扱いの難しい一台となっているようです。

やっぱりこういったモデルを求めるユーザーは「数値」にこだわる?

もしもこの車両に速度リミッターが設けられていなければ、様々なコレクターが高額値で取引していたのかもしれないのですが、今回のオークションの流れを見てみると、やはりこういったモデルを求めるユーザーの多くが「スペック」や「速度」といった数字であり、例え世界一遅いスーパーカーといえども、「遅いフェラーリ」は誰も求めていないのかもしれませんね。

ちなみにエクステリアは、ネロのボディカラーに、20インチのアルミホイール、ユニークなグラフィックとピレリのステッカーを貼付していて、特別な見た目であっても購入希望者の心には刺さらないのかも?

遅いフェラーリといえども、パワートレインは排気量6.3L V型12気筒自然吸気エンジンを搭載し、トランスミッションは7速DCT、駆動方式は後輪駆動[FR]なので、速度というファクターを除けば、当時フェラーリの最高峰。

車内もプロトタイプ用の各種スイッチ類が設けられ、ダッシュボードにはF12ベルリネッタの車名ロゴも貼付。

ちなみにインテリアには、ブラックの本革が使用され、ブラックのオーナメントパネルはカーボンファイバー製。

センターコンソールには、モーターのカットオフスイッチが備えられています。

画像にもある通り、「VEHICLE NOT STREET LEGAL」と公道走行禁止のプレートに加え、ナンバーの取得ももちろん不可能。

走行距離は約32,000kmと、テスト走行用としてはある程度の距離が走られていますが、その後速度リミッターが設けられてからは、この個体を購入したオーナーが走らせたのは僅か64kmのみ。

日本円で約7,350万円まで入札が入ったものの、希望入札額には到達せずにオークションは中止に

ちなみにこの車両、Bring A Trailerでは475,000ドル(日本円に換算して約7,350万円)まで入札額が入りましたが、最終的な希望入札額には到達しなかったため、オークションでは流れてしまいました。

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