(2025年)一部改良版・トヨタ新型シエナが発表!トヨタ初となるレーダー型リアシートリマインダー採用で「後席の子供の置き去りを防止」し、置き忘れたらドライバーに自動電話

インフォテイメント系を大幅刷新し、更にファミリーカーならではの便利機能も

日本市場では、受注停止中となるトヨタ新型アルファード (Toyota New ALPHARD, 40系)/新型ヴェルファイア (New VELLFIRE)の新規受注が一時的に再開されましたが、アメリカ市場ではアルヴェルよりも更に大きなフルサイズミニバンのシエナ (Sienna)が販売されています。

そして今回、シエナの2025年モデルとなる一部改良版が発表されたわけですが、内装の刷新やインフォテイメント系の大幅アップデート、更にはファミリーカーだからこそ役立つ、トヨタ初の芯機能も新たに追加されています。


2025年モデルの新型シエナの改良・変更内容はこうなっている

こちらが今回、アメリカ市場向けとして新たに発表された一部改良版・新型シエナ。

エクステリアは特に大きな変化はないものの、どことなくレクサス新型LM500hを思い出させるヘッドライトが印象的。

ちなみに2025年モデルの主な改良・変更ポイントは以下の通り。

◇インフォテイメント系の大幅アップデート
→中間グレードより12.3インチフル液晶メーター採用
→ディスプレイオーディオは新世代のコネクトナビ採用

◇レーダーベースのリアシートリマインダーを採用
→後部座席(2列目 or 3列目)に子どもを置き去りにしてしまった場合、ドライバーに連絡する仕組みに

◇上位グレードには、クールボックス(冷蔵庫)と掃除機が装備
→掃除機の機能は復活する模様

以上の通りとなります。

トヨタ初のレーダー型リアシートリマインダーは、昨今の事故やトラブルから学んだ機能なのかも

今回の改良で一番の注目トピックスは、トヨタ初となるレーダー型リアシートリマインダーが装備されること。

これはファミリーカーならではの機能だと思いますが、後部座席(2列目もしくは3列目)に乗っている子どもを残して車から離れてしまった場合、(キーがロックされた状態だと)ドライバーにすぐに自動連絡する仕組みになっているのは便利。

どのような流れでドライバーに連絡が伝わるのか?

もう少し具体的に見ていくと、ドライバーがシエナをキーロックし、レーダーが後部座席に誰かがいるのを検知した場合、ハザードランプが点滅 → ドアロックのアンサーバック音が9回鳴ります。

その警告を90秒間(1分30秒)無視すると、今度はクラクションが鳴り、更に4分待つとトヨタのスマートフォンアプリにテキストが届く仕組みに。

それでもドライバーが気付かない場合は、更に2分経過してもドアが開くようなことが無ければ、トヨタからスマートフォンに自動電話がかかってくる仕組みになっているため、スマホの電源をOFFもしくはサイレントマナーにしていない限り、ドライバーがうっかりすることはなさそう。

先程の一連の流れは、あくまでもドアロックが解錠されないまま放置されたときに発生するものですが、ドアロックが解錠された状態で後部座席の動きを検知すると、車両はクラクションを鳴らさずにドライバーに警告通知を送信する前に約10分間、更に電話をかけるまでに約2分間の猶予を与えるようなプログラムになっているとのこと。

ちなみに、車内に子どもが乗っているかどうかを検知するためには、ヘッドライナーに取り付けられた60Ghzレーダー スキャナーが機能し、2列目もしくは3列目に座っていても反応するのは便利。

新たな視点での予防安全装備は、他のミニバンにも採用されそう

ただ、子供が後部座席から運転席・助手席側に移動してしまったときはどうなるかは不明ですが、キーロックが解錠されなければ「子供が置き去りのまま」と判断する可能性があるため、トヨタ側も複雑な要因をある程度考慮しているのではないかと推測されます。

昨今、予防安全装備やドライビングサポートが標準化される関係で車両本体価格が大幅に値上げしていますが、今回のような”うっかり”からつながる大事故を予防してくれる機能は基調ですし、今後主流になるかもしれませんね。

なおトヨタは、新型ノア (New Noah)/ヴォクシー (New Voxy)やレクサスNXなど、ブラインドスポットモニター[BSM]の応用版として、降車時に後部座席と共に、後方から車が来ていないかを警告・通知する安心降車アシスト[SEA]を導入済。

おそらく今回のリアシートリマインダーのレーダー版も、SEAの派生版という形で導入された可能性もありますし、昨今車内に子どもを置き去りにした重大事故を二度と繰り返さぬよう、トヨタも以前から量産モデルへの導入・開発を進めていたのかもしれませんね。

クルマの技術もどんどんと進化していますが、改めてトヨタの着眼点に驚かさるばかりで、何れこれらの機能もノア/ヴォクシー/アルファード/ヴェルファイアといったミニバン系に採用されるものと予想されます。

2ページ目:2025年モデルの新型シエナでは、サプライヤーの倒産で販売中止となった「あの機能」が復活!