日産の新経営計画The Arcは上手くいくのか?ホンダ・三菱との経営統合が進むなか、2026年度までに30車種の新型車は投入される?新型エルグランドやキューブの現代版は?
2024年が始まった当初は大きく期待された日産だったが
2024年3月、日産は以下の新経営計画となる「The Arc」を公開し、そのなかで2026年度までに16車種もの電動車両を含む30車種の新型車を投入することを明らかにし、日産の再起を図ることを約束しました。
◇2026年度までに2023年度比100万台の販売増と営業利益率6%以上を目指す
◇2026年度までに16車種の電動車両を含む30車種の新型車を投入
◇2026年度までに内燃機関'(ICE)車の乗用車ラインナップの60%を刷新
◇EVの競争力を向上させるため、次世代EVのコストを30%削減し、2030年度までにICE車と同等のコストを実現
◇日産独自のファミリー開発でEVの開発コストを大幅に削減し、同コンセプトで開発したEVは2027年度より生産開始
◇戦略的パートナーシップを技術、商品ポートフォリオ、ソフトウェアサービスの分野で拡大
◇配当と自社株買いで株主総還元率30%を目指す
◇2030年度までに新規ビジネスにより最大2.5兆円の売上の可能性を見込む
しかしながら、日産の経営状況はかなり厳しい状況にまで陥り、2024年12月にはホンダと三菱との経営統合に関する協議入りを明らかにしたため、現時点で日産が考えるThe Arcのスケジュールが計画通りに進むかが全く読めない状況になっています。
The Arcに登場した25車種のシルエットは、本当に全て登場するのだろうか
こちらが日産の新経営計画となるThe Arcで公開された、新世代モデル25車種。
これら以外にも、おそらくはサプライズモデルもしくは中国専売モデルなども含まれているのではないかと予想されますが、フルモデルチェンジ版・新型リーフ (Nissan New Leaf)と思わしきシルエットを先頭に、様々なスタイリングを持つモデル、そして長らく次期型の登場が待たされたスカイライン (SKYLINE)と思わしきモデルも確認できます。
ちなみに、2024年~2026年に日産が発表・発売するもモデルたちは以下の通りとなりますが、今のところ2024年は当初のスケジュール通りであるものの、2025年からの全11車種のスケジュールは全く読めない所。
◇2024年・・・4車種をデビュー予定
・インフィニティ新型QX80
・日産の新型ムラーノ
・日産の新型パトロール/アルマーダ
・日産の新型キックス
◇2025年・・・6車種をデビュー予定
・1車種を新規投入
・5車種をフルモデルチェンジ
◇2026年・・・5車種をデビュー予定
・4車種を新規投入
・1車種をフルモデルチェンジ
以上の通りとなります。
特にこのなかで心配なのは、2024年にデビューしたモデルにおいては、「日本市場向けのモデルが発売されなかった」ということ。
インフィニティ新型QX80も、兄弟車種となる新型パトロール/アルマーダも、そして新型ムラーノやキックスにおいても、全てアメリカ市場を中心としたSUVばかり。
こうしてみると、日産は経営状況を回復させるための選択肢のなかに「日本市場は二の次」と勘違いされるようなスケジュールにも思えますが、そうなってくると2025年に登場予定の全6車種も日本市場向けがラインナップされるかは不明。