フェラーリ「派手にカスタムされたフェラーリは許さない。ボディカラーも含めて、ブランドイメージを傷つけないために取締りを強化していく」
ブランドイメージを守るためとはいえ、顧客のカスタムの自由まで奪おうとするのか…
以前、フェラーリ458イタリアにリバティーウォーク仕様にカスタムしたことで大きな注目を浴びたジャスティン・ビーバー 氏が、「フェラーリブランドのイメージを著しく傷つけた」として、フェラーリを出禁になったことが大きな話題となりました。
その後フェラーリは、同社のブランドロゴや「フェラーリを模したレプリカやグッズ」などの営利目的といった販売などを許さないとして、細かく取締りを強化してきました。
そして今回、フェラーリCEOが新たに「フェラーリの顧客といえど、ブランドイメージを守るため、派手なカスタマイズは決して許さない」とコメントし大きな注目を集めています。
特別なオーナーだけが正規でカスタマイズ可能なパーソナライゼーションオプションは継続するだが、一部制限が出る可能性も?
フェラーリといえば、常に一歩先を行くためには、ほとんどのメーカーやカーブランドができない手法で、超富裕層(アッパーマス層なども含む)のニーズに応えられるようなカスタマイズプログラム・パーソナライゼーションをラインナップ。
これは、フェラーリが定めたVIP顧客を対象に、ボディカラーや内装カラーはもちろんのこと、刺繍の色からアクセントカラーなど、細かなところのカスタマイズを正規フェラーリで対応するというもので、「世界に一台しか存在しない、一人の顧客だけのフェラーリを作り上げるプログラム」でもあります。
そのカスタムの仕上がり具合によっては、一見するとド派手に見えるものもあれば、ノスタルジックだったりヴィンテージ風のフェラーリをイメージさせる仕上がりなど、そのユーザーの想いやキャラクターを上手く形にしているのも特徴の一つなんですね。
こうしたフェラーリ純正のカスタマイズプログラムであれば、多少派手であろうとも「フェラーリ純正で限度があるから」という理由でブランドイメージを傷つけないことになるため、フェラーリによる取り締まりの対象にはならないものの、いわゆる社外カスタムで「フェラーリがやろうとしないカスタム」ともなると、”フェラーリブランドを傷つける”という取締りを強化する恐れが高いんですね。
具体的には、上の画像のように458スパイダーにティファニーブルーとレッド・オレンジ・イエロー・グリーン・パープルのパターンアクセントにしつつ、リアエンドには跳ね馬ではなく猫もしくはプーマをイメージさせるバッジに張り替えてしまうと、「フェラーリのブランドイメージを傷つけるカスタム」として、オーナーに厳重注意したことはとても有名。
しかもナンバープレートも「FERRARI(フェラーリ)」ならぬ「PURRARI(プラーリ)」なので、フェラーリブランドを汚すだけでなく、侮辱行為と捉えられたため、フェラーリからオーナーに対してクレームをつけたこともまた有名な話です。
配色の組み合わせや派手さ次第では、フェラーリ純正でも発注できない恐れも?
なお海外メディア・テレグラフ紙によると、「派手な配色によってブランドにダメージを与える恐れがあると、フェラーリCEOのベネデット・ヴィーニャ氏含め上層部が懸念しているため、ドライバーが派手な配色を選択できないようにする計画を立てている」とも説明。
つまり、先程のパーソナライゼーションでのオプションリストから、フェラーリが「派手だと考えるボディカラー」は廃止となり、場合によってはユーザーが好むカラーを選択できない恐れも出てくるわけですね。
加えてフェラーリは、「我々は社内で、ボディカラー等の組合せを事前に定義することを検討してきました。ブランドの価値とアイデンティティを守らなければならないので注意しなければなりません。奇妙な車を作るつもりはありません」とインタビューにて語っているとのこと。