発表から僅か5日で受注停止となったスズキ新型ジムニーノマド。予約キャンセルは無く「キャンセル待ちの顧客」が多い?インド生産で注意したいポイントは?

発表前後で高い注目を獲得している新型ジムニーノマド

2025年1月30日に発表、同年4月3日に発売予定となっているスズキ新型ジムニーノマド (Suzuki New Jimny Nomade)。

ジムニーシリーズ初の5ドアモデルで、日本では数多くのユーザーが待ち続けた実用性を重視した一台となりますが、既に日本カー・オブ・ザ・イヤー2025 – 2026の受賞候補ともいえる一台です。

そんなジムニーノマドが、発表から僅か5日で5万台を超える受注を獲得し、納期にして3年半以上となるために即受注停止となりました。


受注停止ともなれば、キャンセル組も増えそうなところだが…?

受注停止にもなると、やはり一番気になるのは、その後のスズキディーラーでの変化について。

具体的には「納期がいつになるかわからないジムニーノマドに対して、予約もしくは受注キャンセルが増えているのではないか?」ということですが、私がいつもお世話になっているスズキディーラーからの情報によれば、「キャンセルは今のところ一件も無い」とのこと。

反対に受注は受け付けていないものの、次回の受注再開に向けての予約と、注文した方々のキャンセル待ちに並ぶ新規客が多いそうで、発表から2週間足らずではあるものの、その人気は全く衰えていないそうです。

ジムニーシエラからの差し替えで約1万台、新規受注で約4万台と大人気のジムニーノマド

それにしても…

ジムニーノマドは「ジムニーシエラの納車待ちユーザーから優先的に注文を差し替えするためのモデル」とは言われていましたが、その注文差し替えだけでなく1万台を超えていたのは衝撃で、そこから新規客の受注で4万台近くまで到達していたのは驚きでしたね。

ジムニーノマドは、スズキのラインナップで最も燃費が悪いモデルなので、メーカー別平均燃費を指すCAFE規制の絡みにより罰金を支払わなければならないため、生産に制限をかけるのはメーカーとして当然。

ジムニーノマドが発表から僅か5日で受注停止したのは「スズキの問題」?

一部カーメディアや報道関係においては、「スズキはジムニーノマドの需要を見誤った」と報道していますが、実際のところはCAFE規制による影響であり、需要以前に政治的な問題の方が大きいと思うんですね。

もちろん、スズキとしても数多くのユーザーにジムニーノマドを提供したいという気持ちは強いと思うのですが、一方で「売れれば売れるほど、国からの制裁を受ける」ことは避けたいでしょうから、今回の受注停止はスズキにとっても苦渋の決断だったと思われます。

今回の受注停止に対してメディアは、「スズキが目測を誤った」「インドで売れていないからといって、日本でも売れないと勘違いしていたスズキが悪い」など、いかにもスズキ側に問題があるかのようなコメント・発言が散見されましたが、先程の環境法規制や排ガス規制といった根本的な問題が無視されているのは何とも残念なところです。

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