中東向けに発売されたトヨタ新型ランドクルーザー300 ハイブリッド(HEV)がココが気になる!「燃料タンク容量の縮小」「デジタルインナーミラーの設定無し」等

ランクル好きのユーザーから見て、果たしてランドクルーザー300 HEVは需要ある車なのだろうか

2025年6月12日、トヨタの中東法人が新型ランドクルーザー300・ハイブリッド (Toyota New Land Cruiser 300 HEV)を発表・発売しました。

既にHEVモデルの特徴や、ガソリンモデルとのデザインの違いなども細かくインプレッションしましたが、今回は「HEVモデルのココが気になる!」という点を紹介していきたいと思います。

細かい仕様などを知っていくと、「この車はどういった層に刺さる車なのか?」「ランクル好きのユーザーから見て、ランクル300 HEVは需要ある車なのだろうか?」と疑問に思うところはあるものの、今後カーボンニュートラルの目標達成のためにも、日本市場でのメイングレードとして販売される可能性は高いかもしれませんね。


一体どっちだよ…ランクル300 HEVの燃料タンク容量はLX700hと同じ「68L」

まず、ランドクルーザー300 HEVの主要諸元について見ていきましょう。

ランクル300 HEVで個人的に気になっていたのが燃料タンク容量の大きさについてなのですが、トヨタカタールの公式ホームページを見ていくと、なぜか「98L」と表記されていたんですね。

さすがに「誤表記なのでは?」と思い、今回トヨタUAEの公式ホームページにある主要諸元を確認してみると、何と「68L」と掲載されていました。

つまり、ガソリン/ディーゼルモデルの80Lに比べて12L少ないことはもちろんのこと、レクサスLX700hと同じスペックであることが確認できます。

ちなみに、トヨタUAE公式の主要諸元を見ていくと燃費性能は10.9km/Lとのことですが、仮にこの燃費を維持して走らせたとしても満タンでの航続距離は740km。

走り方次第ではガソリンモデルの方が多く走れる

私が所有するランクル300・ガソリンZXやレクサスLX600は、前者が約9km/Lなので720km程度、後者が高速メインで活用するので10km/L越えとなり750km以上走らせることも多いのですが、そう考えるとランクル300 HEVの燃料タンク容量の縮小は大きなデメリットだと思っています。

なお参考までに、ランクル300・ガソリンZXを満タン状態から何km走れるのか?をタイムラプスで記録した動画を公開していますので、「本当に満タンで700km以上なんて走れるのか?」を実際に確認していただけますと幸いです。

GR SPORTのランクル300 HEVは、ガソリンモデルとの違いがほぼ無い

続いては、ランドクルーザー300 HEVのエクステリアについて。

今回発表されたランドクルーザー300 HEVですが、非GR SPORTグレードはフロントロアグリルやフォグランプ周りが漆黒ブラックに変化したことで「大口化による差別化」が施されたわけですが、残念ながらオフロード志向のGR SPORTは、ガソリン/ディーゼルモデルとのデザインの差別化は無し。

唯一変化したポイントとしては、ドアサイドアンダー部分に「457 TT」のバッジが付くことで、V6ツインターボ+ハイブリッドによりシステム総出力457hpを発揮できるということをアピールできる位。

足もとのホイールもガソリンモデルから何も変わっていないですし、ランクル300 GR-SPORTクラスともなると、「大げさな変更は不要」ということなのかもしれません。

ちなみにこちらが、ガソリンモデルのランクル300 GR-SPORT。

こうして見比べてみると、フロントロア部分のスキッドプレート含め、特に変化がないことが確認できますね。

2ページ目:ランドクルーザー300 HEVには、デジタルインナーミラーが採用されないことが判明!