マツダが2003年にユニークなコンセプトモデル「イブキ(息吹)」を発表していた!後の「NCロードスター」へとつなぐゴリゴリのオーバーフェンダーモデル

2020-05-27

~マツダは2003年にとんでもないコンセプトモデルを発表していた!~

マツダが現在ラインナップするオープン2ドアモデルといえば「NDロードスター」ですが、同社は過去(2003年)に東京モーターショー2003にて「NAロードスター」からインスピレーションを受けたユニークなオープン2ドアモデル「イブキ(息吹/Ibuki)」を発表していたことをご存知でしょうか?


~ベースは「NAロードスター」ながらも、その匠ともいえる技術は後世にも大きな影響を残した~

このモデルは、全長3,640mm×全幅1,720mm×全高1,229mm、ホイールベース2,329mmと非常にコンパクトなボディでありながらも、更には「RX-8」のハイマウントバックボーンフレームをベースに、オープンボディとするためにトンネル下にロアバックボーンフレームを設定したものになるため、オープンモデルでありながらもクローズドボディに匹敵するほどの剛性を確保したマツダ渾身の一台となっています。

パワートレインは排気量1.6Lのハイブリッドエンジンを搭載し、システム出力180hpを発揮。
駆動方式は後輪駆動で、トランスミッションは何と6速マニュアルギアボックスを搭載しています。

そしてマツダ「イブキ」は、過去と現在、そして未来を視覚的につなぐために開発された非常に特徴的なスタイリングを持つ一台で(特に個性的なヘッドライトは、ケーニグセグ「アゲーラ」のリヤテールのヒントにもなったとか…)、後の「NCロードスター」へとつなぐ重要な技術を持ち、それでいて市販車では流用することのできなかったフロント・リヤオーバーハングをとことんまで削りつめたアグレッシブなボディスタイルのため、全長は「NBロードスター」よりも381mmも短くなっています。

~使用しているパーツもコンセプトモデルらしく採算度外視で作ったドリームカー~

上記にもある通り、フロント・リヤデザインは「NAロードスター」から直接的なインスピレーションを受けていますが、足元には何と大口径タイプの18インチマグネシウム合金ホイールを装着し、コンセプトモデルらしい外側へと張りだしたゴリゴリのオーバーフェンダーを採用。

そしてエンジンの配置は、当時販売されていた「NBロードスター」よりも400mmも後方へと移動され、更に41mmも低く搭載されているため、フロントマウントエンジンというよりは、ほぼフロントミドシップへと変更。

パワートレインは排気量1.6L 直列4気筒ガソリンエンジンを搭載し、更なる加速性能とエンジン振動を抑制した電気モータを組合わせたハイブリッドシステムを採用。
更には、軽量仕様のフライホイールを装着することでレスポンス性能を大幅に向上させています。

なお車体重量については明らかにされていませんが、マツダによれば「究極のライトウェイトオープンモデル」を目指した一台であり、そのためにはリヤフロアパネルに強化プラスチックを採用したり、アルミ製のブレーキディスクやカーボンファイバプロペラシャフト、パワープラントフレームといった軽量素材の活用により、とことんまで軽量化を詰めましたが、市販化するにはあまりにもコストがかかり過ぎているため、最終的にはコンセプト止まりという結果に。

インテリアも軽量化に努めるため、オーナメントパネルには全てアルミが活用されていましたが、量産性に向かない複雑な加工が施されていたためお蔵入り。
まさにコンセプトモデルとしては十分に相応しい一台であった個性的なモデルだと思いますね。

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Reference:motor1.com