2001年に登場したBMW謎コンセプトモデルZ29。この画像を見て何かおかしいところはどこかわかる?

BMWのコンセプトモデルZ29とは一体?

BMWが2001年に開発し、2006年に世界デビューを果たしたコンセプトモデルZ29。

なかなか聞きなれないモデルだとは思いますが、(スタイリングは一旦置いといて)他のBMWラインナップと比較して軽量化に特化しており、F1技術からノウハウを得たカーボンファイバ強化プラスチック(CFRP)を採用した特別なコンセプトモデルとなります。

現代の巨大キドニーグリルを採用したモデルと異なり、一体どのような内外装デザインに仕上げられているのか、早速チェックしていきましょう。


キドニーグリルやエンブレムが無ければ、BMWとはわからないレベル

早速コンセプトモデルZ29を見ていきましょう。

フロントヘッドライトはBMWらしくないハウジングとライトを採用し、BMWバッジやキドニーグリルが無ければZ29がBMWモデルと特定するのは非常に難しそう。

それだけキドニーグリルというデザインが、後のBMWのデザイントレンドになり、こうしてBMWの強くイメージさせるためのアイコンになっていたことは確かだと思います。

Z29は、BMWのシンクタンクBMW TechnikがBMW Mと提携して製作した2シータクーペで、過去10年間のモデルで作られた中では独創的なスポーツカーでもありました。

スーパーカーをイメージしたドアが縦に開くスタイルのシザードアや、ミニマリストのインテリアまで、BMWらしからぬ実用性と日常性を無視したデザインの一つでもあります。

Z29のパフォーマンスを大きく向上させるための工夫と言えば、やはりその車体重量を最大限にまで軽量化させ、リヤアクスルとフロント/リヤモジュールにはアルミニウムを使用し、上記にもある通りF1から派生したカーボンファイバ強化プラスチック(CFRP)を使用することでパッセンジャーセルを製造しました。

当時の超軽量モデルM3 CSLよりも軽いスポーツモデルだったZ29

更なる重量削減のため、インストルメントパネルが取り付けられた換気システム等を採用することで約26kgの軽量化にも成功。

これにより、Z29の車体重量は1,160kgと非常に軽量で、その2年後に発売されたM3 CSLの1,385kgよりも圧倒的に軽いものとなりました。

Z29のパワートレインは、M3(E46)に採用される排気量3.2L 直列6気筒エンジンを搭載し、最高出力338hp、最大トルク365Nmを発揮。

パフォーマンスとしては、0-100km/hの加速時間が4.4秒、最高時速270km/hにまで到達します

前後重量配分は50:50とバランスが取れていて、トランスミッションは6速ギヤボックスを搭載した後輪駆動(FR)方式を採用しています。

さて、最後にこの記事のタイトルにもなっていたZ29のおかしなところは発見できたでしょうか?

ザッと見て、フロントとリヤホイールデザインが異なること(フロントは5スポーク、リヤはBBSデザインのマルチスポークである)、キドニーグリルのフレーム周りにメッキ加飾されているものとそうでないものでデザインされていることがわかるかと思います。

これは、コンセプトモデルとして世界で初公開された際、顧客はどのパーツデザインが最適化を評価するために、敢えて異なるデザインにしているとのこと。

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Reference:motor1.com