これ全て盗難車?アメリカに不正輸入された日本車たち(日産スカイラインGT-R R34/S15シルビア/トヨタ・チェイサー等)が政府に押収され、そのまま競売へ

その台数は延べ10台以上…仮に盗難車だとしたら日本に戻れないのも残念過ぎる

日本国内で頻繁的に発生している国産スポーツモデルの盗難被害。

日産スカイラインGT-R(Nissan Skyline GT-R)やシルビア(Silvia)、トヨタ・スープラ(Toyota Supra)、マツダRXシリーズといった国産ネオクラシックカーから、中東市場に高額転売可能なトヨタ・ランドクルーザー(Toyota Land Cruiser)/レクサスLX570など、幅広い車種が次々と盗難被害を受けています。

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そういったなか、今回アメリカ政府が独自に調査し、不正にアメリカへと輸入された国産スポーツモデルたちが押収→アメリカにて競売にかけられたとして大きな注目を集めています(オークションページはコチラ)。


そのほとんどが分解されたモデルばかり→どうみても盗難車の可能性が高そうだが…

今回アメリカにて不正輸入された国産モデルを見ていくと、アメリカ政府の情報によれば日産スカイラインGT-R R34や日産S15シルビア、ユーロモデルのホンダ・アコード(Honda Accord)、4ドアタイプのRS4スカイライン、日産ステージア(Stagea)、トヨタ・アリスト(Aristo)/チェイサー(Chaser)を含む約10台で、その多くがパーツを分解されたり、エンジンが搭載されていなかったりと様々で、なかには車両として輸入したのではなく、”パーツ”として輸入したモデルもあるのかもしれません。

なおアメリカ政府は、今回アメリカに不正輸入された日本車たちが、どういった経緯で輸入されたのか?については公表しておらず、もしかすると日本で盗難被害を受けた車両という可能性も。

おそらくその多くが25年ルールに引っ掛かったモデルばかり

参考までに、アメリカNHTSA(米国運輸省道路交通安全局)が独自の規制として「25年ルール」を設けていますが、これは”製造から25年以上経過した自動車が、該当するすべてのFMVSS(アメリカの保安基準)に準拠しているかどうかに関係なく、合法的に米国に輸入することができる”というもの。

反対に言えば、日本のネオクラシックカー(JDM:Japan Domestic Marketを指し、日本専売&右ハンドル仕様)が製造されて25年経過していない場合は、アメリカ保安基準(FMVSS)の規制を受け、アメリカへ輸入販売・登録することは難しいということに。

今回の例でいえば1998年~2002年に製造されたスカイラインGT-R R34は、25年ルールの規制が解除されていないため、その規制を避けるために不正輸入したものと予想されます。

車内もあらゆるパーツが分解されているため、おそらく「車体」として販売するのではなく、「パーツ」として高額に販売しようと考えたのかもしれません。

なおこれらの不正輸入車は、2021年9月20日にオークションを締め切り、現地価格で148,000ドル(日本円で換算すると約1,630万円)で落札されたとのこと。

ただここで問題なので、日本円にして約1,630万円で落札したのは良いものの、落札者が不正輸出した分の金額を支払うのかどうか?という点ですが、これについてはアメリカ政府は一切関与しないとのこと(っというか不正輸入目的を記載していない時点で関わりたく無いのが丸見え)。

今後これらの車両がどうなってしまうのか気になるところですが、仮に盗難車だと発覚しても、盗まれたオーナーの元へ返って来ることなく、泣き寝入り状態になってしまうのも悔しいところです。

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