納屋からとんでもないお宝が発見!サウジアラビア王子が所有していた1974年式のランボルギーニ・ウラッコが発見される→早速競売にて出品

2021-10-25

残念ながらこの貴重なウラッコには”あるモノ”が搭載されていない

世界のあらゆる納屋にて時々目撃されるスーパーカー/スポーツカー/クラシックカーですが、今回何とアメリカ・テキサス州の某納屋にて何十年も放置されたランボルギーニ・ウラッコ(Lamborghini Urraco)が目撃されました。

しかもこのモデル、元々の所有者はサウジアラビアのタラール・ベン・マンスール(Tallar Ben Mansour)王子とのことで、特別なボディカラーとインテリアに仕上げられた唯一無二の一台と言われています。

一体なぜサウジアラビア王子が所有していたウラッコが、アメリカの納屋にて長期間放置されていたのか等、早速チェックしていきましょう。


ウラッコは世界に僅か791台しか製造されなかった希少車種

早速今回目撃されたウラッコを見ていきましょう。

このモデル、1974年に製造されたランボルギーニのV型8気筒自然吸気エンジンを搭載する2+2シーターモデルなのですが、元々このモデルが販売された目的は、同社の財務状況改善を目的に、ポルシェ911やフェラーリ・ディーノ/208/308GT4、マセラティ・メラクなどの2+2シータースポーツカー市場に対抗するため。

そしてウラッコの基本設計については、当時ランボルギーニのエンジニアを務めたパオロ・スタンツァーニ氏が担当し、エクステリアデザインは、当時ベルトーネに在籍していて、且つカウンタック(Countach/クンタッチ)やミウラ(Miura)のデザインも担当したマルチェロ・ガンディーニ氏。

ボディカラーはシルバーからレッドに全塗装

改めて、今回アメリカ・テキサス州の納屋にて発見されたウラッコを見ていきましょう。

このモデル、どうやらサウジアラビア王子が数年所有した後にすぐに売却され、アメリカの富豪が購入したと言われています。

ボディカラーはレッド系にペイントされていますが、実は元々アルジェントシルバーに塗装されていました。

なぜレッドカラーに全塗装されているのかは不明ですが、もしかしたら2代目を引き継いだオーナーが自分好みのカラーに仕上げたかったのかもしれません。

インテリアもサウジアラビア王子の特別なリクエストにより、ネログレーに仕上げられています。

直線的なボディラインはマルチェロ・ガンディーニ氏のデザイン言語

サイドビューは、何とも伸びやかな2ドアスポーツクーペスタイルで、マルチェロ・ガンディーニ氏がデザインした作品ということもあり、カウンタックやミウラの面影があるところもユニーク。

販売時期もカウンタックとほぼ同じ時期だったこともあり、カウンタックの印象があまりにも強く、ウラッコの存在感が薄れてしまっている感はありますが、排気量2L~3Lのバリエーション豊富なV型8気筒エンジンをラインナップし、且つセミモノコックという当時のモデルでは非常に珍しくも画期的な構造を採用していたことも大きな特徴です。

なぜかエンジンとトランスミッションが搭載されておらず

ただしこのモデル、エンジンやトランスミッションが無く、どうして搭載されていないのかは不明。

ウラッコには3種類のパワートレイン(全てV8)がラインナップされていますが、今回納屋にて発見された個体は排気量2.5L V型8気筒エンジンのP111と言われています。

なおP111は、1974年に販売された個体で、当時の巨大市場であるアメリカの規制に合わせた一台だったのですが、そのアメリカ市場では僅か21台とほとんど売れなかったとの情報も。

内装は非常にシンプルながらも、やはり納屋にて放置されていたこともあり、エクステリアだけでなく内装も汚れが目立っています。

ステアリング形状も当時では珍しい4本スポークで、トランスミッションはMT仕様。

ウラッコはガヤルド/ウラカンの祖先でもある

ウラッコはこの後、1981年に誕生したジャルパ(Jalpa)と呼ばれるモデルへと引き継がれますが、1989年の販売終了後にその流れが一旦止まることに。

しかしその後、2003年に更にパワーアップのV型10気筒エンジンをリヤミドシップに搭載するガヤルド(Gallardo)へと引き継がれ、その流れが現行のウラカン(Huracan)へとバトンタッチ(親会社がアウディになったことでエンジンやデザイン言語も大きく変化)。

つまりはウラカン/ガヤルドの祖先でもあるウラッコですが、今回納屋にて目撃されたウラッコが競売に出品され、2021年10月24日現在での入札件数は僅か9件、入札価格も現地価格で25,000ドル(日本円に換算で約284万円)となっています。

過去に海外の納屋にて発見されたランボルギーニや大量のクラシックカー達とは?気になる続きは以下の次のページにてチェック!