【意外な事実】フルモデルチェンジ版・スバル新型WRX S4のCVTモデルが、フォードのピックアップトラックF-150のV6エンジンとほぼ同じ燃費だった件

確かにスバルの燃費性能やCAFE規制、排ガス規制は課題の対象となっているが…

2021年11月25日に日本市場でも発表・発売されたスバルのフルモデルチェンジ版・新型WRX S4。

北米市場ではWRXとして販売されていますが、このモデルにてラインナップされているトランスミッションCVTの燃費がちょっとした話題となっています。

新型WRXにて採用されているCVTは、先代と同じく高トルク対応の2ペダルCVTではありますが、大幅アップデートに合わせてリニアトロニックからスバル・パフォーマンス・トランスミッション(SPT)へと名称を変更しました。

これにより、レスポンスやダイレクト感を向上させ、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)に近いシフトアップ&ダウン(ブリッピング機能付)制御や、横G検知によるシフトホールド機能の採用もあってCVTのマイナスポイントをほぼ解消しています。


スバルは燃費性能を最低限に抑えつつ、あくまでも「走りの性能を重視」している

つまり、走りのパフォーマンスや技術が洗練されている新型WRXのCVTモデルですが、その一方で問題となっているのが燃費性能。

このモデルでは、先代の排気量2.0L 水平対向4気筒エンジンから、400ccアップした排気量2.4L 水平対向4気筒直噴ターボエンジンを搭載することにより、最高出力274ps/最大トルク350Nmを発揮します。

なお先代WRXでは、最高出力300㎰を発揮していこともあり、実質的に新型ではスペックダウンということになるわけですが、スバルが排気量を向上させた理由は「車の応答性と加速を改善するため」。

これは電子制御のウェイストゲートバルブとエアバイパスバルブによってサポートされていて、CVTはシフトタイムの改善、MTは比率をわずかに修正しています。

先代WRXとの燃費性能差はほとんど無し

そしてもう1つが、最大トルクが以前よりも低いrpmで達成されているため、燃焼効率の改善につなげられているということ。

何とも興味深いことに、エンジンを大型化しスロットルの応答性を追加、そして排気量をアップしても燃費に大きな変化を与えることなく、各トランスミッションの燃費(アメリカ表記はmpg)は以下の通りとなっています。

【(2022年)新型WRXのトランスミッション別燃費】

[CVT]
・都市部:21mpg
・高速道路:19mpg
・郊外:25mpg

[6速MT]
・都市部:22mpg
・高速道路:19mpg
・郊外:26mpg

参考までに、先代WRXに搭載されていた排気量2.0L 水平対向4気筒ターボエンジンだと、CVTと6速MTの燃費は以下の通り。

【先代WRXのトランスミッション別燃費】

[CVT]
・都市部:21mpg
・高速道路:18mpg
・郊外:24mpg

[6速MT]
・都市部:23mpg
・高速道路:20mpg
・郊外:27mpg

こうして見ると、CVT/6速MT共に大きな違いは無いものの、6速MTの方が僅かに1mpgだけ高いことが確認できますね。

新型WRXはフォードのアメリカンピックアップトラック&V6ツインターボのとなるモデルと燃費がほぼ同じ?気になる続きは以下の次のページ(2ページ目)にてチェック!