フルモデルチェンジ版・トヨタ新型GR86にターボエンジン搭載?!新型GRカローラのエンジンをベースに、どうやらモータースポーツ向けに開発が進められているようだ

但し、公道モデルとして市販化される可能性は限りなく低い模様

トヨタとスバルの共同開発モデルとなる2ドアスポーツクーペの新型GR86/BRZ。

プラットフォームやエンジンベースなどはスバル製となり、新型に関しても排気量2.0L → 2.4L 水平対向4気筒自然吸気エンジンへとアップデートされ、更にはどちらのモデルも刺激的なドリフト走行でのPR動画が大きな話題となりました。

2022年7月24日には、各モデルの生誕10周年を記念する特別仕様車として10th Anniversary Limitedが設定されましたが、BRZは限定200台で発売後1日で即完売、GR86は期間限定販売ながらも、想定台数のはるか上を行く注文数により受付け期間を短縮するなど、まだまだ注目されている一台です。

そんな新型GR86ですが、何とターボチャージャーエンジンを搭載して開発並びにテスト走行が行われていることが明らかとなりました。


しかも搭載されるエンジンは新型GRカローラ/GRヤリスと同じ直3ターボ

海外カーメディアCarSalesによると、Toyota Gazoo Racing(TGR)モータースポーツ部門が、新型GR86のレーシングモデル仕様にターボチャージャー付エンジンを搭載して開発を進めているとのことですが、そのエンジンが新型GRカローラ(GR Corolla)/GRヤリス(GR Yaris)と同じ排気量1.6L G16E-GTS直列3気筒ターボエンジンを搭載しているとのこと。

なお新型BRZ/GR86が発表された当初、排気量がアップした自然吸気エンジンの搭載には若干の批判が集まり(おそらく排ガスや環境法規絡み)、加えて「ターボ化の可能性は極めて低い」ことも、北米スバルのPRチーフであるドミニク・アンファンテ氏によって語られています。

GR86/BRZのターボ化は避けられてきた

っというのも、本モデルにターボエンジンを搭載するということは、その分「車体重心が高くなり、BRZ本来の低重心と旋回性が失われてしまうから」という理由で、ターボ化は見送りとなっていました。

おそらくGR86についても、タービンなどの補器類が追加されることで重心且つ重量が増してしまうなどの理由から、海外ユーザーの期待に応えることも含めて排気量アップの自然吸気系に拘ってきたのだと思われますが、改めて今回の1.6Lターボエンジンの搭載には驚く一方で、ターボ化するのであれば小排気量に留めてくるのも納得。

なお、1.6Lターボエンジンを搭載した新型GR86については具体的なエンジンスペックや加速性能については明らかになっていないものの、仮にGRカローラ相当のスペックを持つのであれば、最高出力208ps → 304ps/最大トルク212Nm → 400Nmになると思われ、今までのGR86では考えられなかったハイパフォーマンスな一台となり、本来このモデルが持つ直線性能と機敏なシャシー性能を最大限に発揮できるモータースポーツモデルになりそう。

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