ニュルブルクリンクにて「FF市販車最速」を奪還したホンダ新型シビックタイプR(FL5)に疑惑?何と軽量仕様の特別仕様車タイプR-Sなるものが存在するようだ
不確かな部分もあるが、どうやら海外では今回の「ニュルFF最速」に関して疑問を抱いている人も多いようだ
2023年4月20日、ホンダ公式ニュースリリースでも公表された通り、ドイツ・ニュルブルクリンクサーキットの北コース・ノルドシュライフェにて、ホンダのフルモデルチェンジ版・新型シビックタイプR(Honda New Civic Type R, FL5)がFF市販車最速記録を更新しましたが、この記録について海外ではいくつかの「疑惑」があるとのこと。
とはいっても、あくまでも海外YouTuberやニュルブルクリンクサーキットにて実際に走行するシーンを目的したユーザーの一つの見解に過ぎないため確かな情報ではないにしても、一方でホンダ公式プレスリリースでも「FL5に特別仕様車が追加設定される?」という捉え方ができる部分も。
具体的にどういった疑惑があるのか?どのような特別仕様車なのか見ていきましょう。
今回ニュルにて使用されたモデルは、市販車ではなく軽量仕様の特別仕様車だった?
早速ですが、今回のニュルブルクリンクサーキットにて市販モデルのシビックタイプR(FL5)とは異なるモデルを使用していた?という疑惑について見ていきましょう。
まず日本国内のホンダ公式プレスリリースをみていくと、「最速ラップタイムを支えた主な技術」について以下の通り記載されています。
・先代モデルの2.0L VTEC TURBOエンジンをベースに、ターボチャージャーの刷新などにより最高出力243kW、最大トルク420N・mに向上
フロントグリル開口面積拡大や、ラジエーターの有効開口面積の拡大などにより、冷却性能及び排熱・空力性能を向上
フロントとリアともに、細部の形状にこだわったデザインにより効果的にダウンフォースを向上させ、限界走行時における安定性を実現
先代から採用している2ピースディスクブレーキシステムのマスターパワーの特性を変更し、低速から高速までのさらなるブレーキのコントロール性を追求。また、ブレーキへの導風効率を高めたことで、クローズドコースでの連続走行時におけるブレーキ温度の上昇を低減し、安定したブレーキ効力と耐フェード性を実現
CIVIC TYPE Rに標準装着のMICHELIN PILOT SPORT 4 S(ミシュラン パイロット スポーツ フォー エス)の開発ノウハウを生かし、ミシュランとMICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT(ミシュラン パイロット スポーツ カップ ツー コネクト)を共同開発。サーキット走行性能をより引き出し、ドライグリップ性能を向上させるとともに、バランスのよいハンドリングを実現
via:Honda
これに対し、欧州ホンダの公式プレスリリースでは、以下のように記載されています。
*Editors note – The lap time was set using a Type R that is a lighter version of the latest model. This model will be available to order in European LHD markets only, and will be referred to as a Type R S grade.
The lap time was set using Michelin Pilot Sport Cup 2 Connect tyres that will be available to order through Michelin directly.
※脚注
ラップタイムは最新モデルの軽量仕様のシビックタイプR(FL5)を使用している。
このモデルは、ヨーロッパの左ハンドル市場でのみ注文可能で、Type R Sグレードと呼ばれます。
ラップタイムは、ミシュランを通じて直接注文可能なミシュラン製パイロットスポーツカップ2コネクトタイヤを装着しています。
via:HondaUK
上の欧州ホンダ公式プレスリリースにもある通り、脚注にはどうやら今回のラップタイムにて使用されたモデルは、従来の市販モデルとなるシビックタイプR(FL5)ではなく、ライトウェイト仕様の「シビックタイプR-S」と呼ばれるモデルなのだそう。