【悲報】ダイハツ新型ロッキーHEV/トヨタ新型ライズHEVでも不正行為が発覚!対象台数は約7.7万台にも上り、2023年5月19日より出荷・販売停止へ

海外向けだけでなく、国内向けの不正の噂は以前からあったものの、まさか本当だったとは…

ダイハツは2023年4月28日、海外市場向けの車両(タイやマレーシア、メキシコなどで販売した4車種・約8.8万台)を対象に、側面衝突試験(UN-R95)の認証申請において不正行為があったことを明らかにしたばかりですが、その3週間後となる2023年5月19日、国内市場向けとしても販売されているAセグメント&5ナンバーSUVの新型ロッキー(Daihatsu New Rocky)と、OEMモデルとなるトヨタ新型ライズ(Toyota New Raize)の2車種も不正があったことを明らかにしました。

社内での点検を行う中で、両モデルのハイブリッド(HEV)車のポール側面衝突試験(UN-R135)に関する認証手続きに不正がある事が判明したため、2023年5月19日より出荷・販売を停止したとのこと。

ちなみに、これは私がいつもお世話になっているダイハツディーラーにて確認した情報ですが、2023年5月中旬頃よりフルモデルチェンジ版・新型ムーヴ(New Move)のグレード別価格帯と見積もり作成が解禁となる予定でしたが、今回の不正絡みで延期となることが明らかになっています。


ダイハツは、具体的にどういった不正行為を行ったのか?

今回ダイハツが行った不正行為ですが、ポール側面衝突試験(UN-R135)では、左右の試験を実施する必要があり、その試験データの提出が必要になります。

今回、助手席側(左)は立会いのもと試験を実施しましたが、運転席側は右側の社内試験データを提出すべきところ、左側のデータを提出してしまったとのこと。

この不正行為に対し、ダイハツは「今後の対応などについては、現在確認中のため、改めてご報告させていただきます」とプレスリリースにて報告していますが、なぜ「運転席側は右側の社内試験データを提出すべきところ、左側のデータを提出してしまった」のか、その経緯も気になる所ですし、それを指揮した人物もいるはずですから、今後その詳細を明らかにしてほしいところ。

今回の不正行為による対象台数は7.7万台超え!大規模リコールは避けられない

なお今回の不正行為により、対象となる台数は以下の通りで、基本的にはハイブリッドモデルのみではあるものの、それでも台数は約7.7万台と大規模(先程の海外市場向けも含めると16万台超え!)。

後日、国土交通省のプレスリリースでも詳細が判明するかと思いますが、改善措置はどのように行うのか、そもそも改善できるレベルの話なのかも注目したいところです。

◇ダイハツ・ロッキーHEV
・累計販売台数(2023年5月18日時点):22,329台

◇トヨタ・ライズHEV
・累計販売台数(2023年5月18日時点):55,111台


累計販売台数:77,440台

なおダイハツは、今回のプレスリリースにあわせて、以下の通りコメントしています。

当社としましては、この度の不正は、車の安全に関わる領域での不正であり、社会的に許されるものではないと考えております。

経営マネジメントが現場に寄り添えず、法令遵守や健全な企業風土の醸成が疎かになる中で、正しいクルマつくりを見失い、不正行為を発生させたと考えられます。

今回の不正行為を単にひとつの業務行為の問題で終わらせることなく、企業グループ全体の理念、行動指針に結びつけた改革となるよう、まずは全員で立ち止まり、不正行為をせざるを得なくなった背景・環境・真因を徹底的に究明、改善・再発防止に取り組み、膿を出し切ることで、二度と同じ過ちを繰り返さない会社と変える決意で取り組んでまいります。

当社は、第三者委員会による事案の全容解明および真因分析に全面的に協力してまいります。

また、経営マネジメントは直ちに現場とのコミュニケーションをとり、本音で話のできる職場つくりに注力してまいります。

via:Daihatsu

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