トヨタ新型ヴォクシー(ノア)HEV vs ホンダ新型ステップワゴンe:HEV vs 日産の新型セレナe-POWERのミニバン御三家比較!安全装備や静粛性の高さはあのモデルがダントツだった件
ミニバン御三家にはそれぞれの良さがあって奥深い
2023年4月に日産のフルモデルチェンジ版・新型セレナe-POWERルキシオン(Nissan New Serena e-POWER LUXION, C28)[2WD]が納車され、トヨタ新型ヴォクシー(Toyota New Voxy)ハイブリッドS-Z[2WD]とホンダ新型ステップワゴンe:HEVスパーダ・プレミアムライン(Honda New STEPWGN e:HEV SPADA PREMIUM LINE)[2WD]含め、ようやくミニバン御三家が全て納車されました。
既に3車種を用いた比較記事や動画なども定期的に公開していますが、今回は安全装備や静粛性の高さを比較していきたいと思います。
【新型ヴォクシー、新型ステップワゴン、新型セレナのミニバン御三家を徹底比較!第1弾は3列目シートの特徴をレビュー!【SERENA】C28【NEW VOXY】【NEW STEPWGN】】
【新型ヴォクシー、新型ステップワゴン、新型セレナのミニバン御三家を徹底比較!第2弾は2列目乗り降りのしやすさをレビュー【SERENA】C28【NEW VOXY】【NEW STEPWGN】】
但しここで注意してほしいのは、3車種全てハイブリッドモデルのため、ガソリンモデルは一切比較していないこと、予防安全装備や使い勝手、静粛性の高さはあくまでもオーナーである私や同乗する妻や子供の肌感覚によるものがほとんどですので、論理的な数値やスペックに基づいてまとめたものではないことを予めご了承ください。
「技術の日産」と云われるだけあって、予防安全装備・ドライビングサポートにおいては新型セレナ(C28)はかなり強い
まずは予防安全装備・ドライビングサポート機能の比較について。
何度も活用しての使い勝手や安心感、長距離移動しての疲労度の小ささ、そして総じて満足度が高かったのはセレナe-POWER LUXION(C28)となります。
各モデルの評価内容としては以下の通り。
【アダプティブクルーズコントロール[ACC]】
◇トヨタ新型ヴォクシー(ノア)
・クルーズコントロール設定は1ステップのみでとても楽(一定速度に到達したら、ACCスイッチを押すのみ)
・前車との追従・車間距離を取る際の減速においては、ナチュラルなエンブレが多く、ブレーキランプを点灯させるようなシーンは少なく、前車が強いブレーキを踏まなければ中々起きにくい
・ACCでの加速は平坦な道や登坂車線、下りにおいてはナチュラルで驚くような急加速は少ない
◇ホンダ新型ステップワゴン
・クルーズコントロール設定は、一定の速度に到達したらACCスイッチ → 下方向のSETレバーと最低2アクションが必要
・前車との追従・車間距離を取る際の減速においては、ナチュラルなエンブレはあるものの、ブレーキランプをパカパカ点灯させるようなシーンが多いように感じられる
・ACCでの加速は平坦な道や下りにおいてはナチュラルだが、登坂車線においては結構強めの加速で少し驚くことも
◇日産の新型セレナ(C28)
・クルーズコントロール(プロパイロット)設定は、一定の速度に到達したらACCスイッチ → 下方向のSETレバーと最低2アクションが必要
・前車との追従・車間距離を取る際の減速においては、ナチュラルなエンブレ(回生ブレーキ)が多く、ブレーキランプを点灯させるようなシーンは少なく、前車が強いブレーキを踏まなければ中々起きにくい
・ACCでの加速は平坦な道や登坂車線、下りにおいてはナチュラルで驚くような急加速は少ない
以上の通りとなりますが、こうして見ると、新型ノア/ヴォクシーとセレナは同等レベルもしくは、ACCの設定方法も考慮するとノア/ヴォクシーの方が上なのでは?と感じる方も多いかと思いますが、圧倒的な差を付けたのがセレナe-POWER LUXIONのプロパイロット2.0(ハンズフリー運転)。
ミニバンとしては初となる手放し運転が可能であることはもちろんなのですが、何よりもプロパイロット2.0専用のアニメーションと情報が見やすい、メーター上でもブラインドスポットモニター[BSM]機能や、合流車線の案内、3車線以上表示、一般車・トラック・バス・バイクの検知によるアイコン設定、自車のブレーキランプとウィンカーが連動するなど、その一つ一つの芸がとても細かいんですね。
メーターだけでなく、e-POWER LUXIONではヘッドアップディスプレイも搭載され、上の画像のようにメーター情報に近い豊富でわかりやすい情報を表示してくれるので、この点も高く評価できるところだと思います。
ステップワゴンはミニバン御三家でドライビングサポートは最も課題が残る?
もちろん、ステップワゴンのACC機能のメーター情報も豊富ですし、一般車やトラック、バイクの検知なども見事ですが、セレナのように3車線以上の情報表示や、ヘッドアップディスプレイも搭載されていないので「見やすさと使い勝手」というところでも評価すると、今回の御三家では一番課題の残るポイントだと思います。
ノア/ヴォクシーは、メーターやヘッドアップディスプレイを上手く活かしきれていない?
一方で新型ノア/ヴォクシーのメーター情報に関しては、セレナやステップワゴンに比べるととてもシンプルで、人によっては情報がゴチャゴチャしていないからわかりやすいという意見もあると思います。
ヘッドアップディスプレイも搭載され、メーター情報と同じ内容が表示されるのも魅力的ですが、別の言い方をすれば、ヘッドアップディスプレイと全く同じ情報をそのまま表示することのメリットはあるのか、ヘッドアップディスプレイだからこそメリットを活かした情報提供があっても良いのでは?と思ったりもします。
※メーター情報は燃費や航続可能距離も同時に表示できるようにし、ヘッドアップディスプレイは燃費や航続距離を表示しないとか…?