フルモデルチェンジ版・トヨタ新型アルファード(40系)の走りは本当に上質?「ブレーキが効きづらい」「ねじり剛性はノアヴォクシーよりも本当に上なのか」等

アルファード/ヴェルファイアは、誰もが憧れるミニバンであることが納得できる仕上がりになっている

2024年1月に私に納車されたばかりとなる、トヨタのフルモデルチェンジ版・新型アルファード(Toyota New ALPHARD, 40系)ガソリンZ・3列7人乗り[2WD]。

私がこれまで所有してきた(現在所有しているものも含める)ミニバンといえば、ミドルサイズミニバンのトヨタ新型ヴォクシー(New Voxy)ハイブリッドS-Z・3列7人乗り[2WD]と、ホンダ新型ステップワゴンe:HEVスパーダ・プレミアムライン(Honda New STEPWGN e:HEV SPADA PREMIUM LINE)3列7人乗り[2WD]、そして日産の新型セレナe-POWERルキシオン(Nissan New Serena e-POWER LUXION, C28)3列7人乗り[2WD]の3車種。

3台同時の比較も含め、基本的にはハイブリッドパワートレインに統一して3台同時所有していたわけですが、今回私に納車されているガソリンモデルのアルファードと比較すると、「やっぱりラージサイズミニバンはレベルが違う…」と思う所も多め。

今回は、そんな優れたポイントに加えて、ハイブリッドミニバンからガソリンタイプのミニバンに乗り換えたことによる違いなども含めて、いくつかインプレッションしていきたいと思います。


ハイブリッド(HEV)モデルの回生ブレーキに慣れると、ガソリンモデルのブレーキは効きづらく感じる

まずはは、アルファードのブレーキングフィールについて。

これは乗る前から大方予想はしていましたが、やはりガソリンモデルということもあって、ハイブリッド(HEV)モデルに比べるとフットブレーキの踏み始めによるブレーキの効き具合としては弱め。

おそらくはハイブリッド特有の回生ブレーキに慣れているからだと思いますが、ガソリンモデルだと20%ほど踏み込んだぐらいのところで、ようやくブレーキの初動を感じる印象です。

エンジンブレーキも効きづらい(弱い)

上述にもある通り、ハイブリッドモデル特有の回生ブレーキに慣れてしまうと、ガソリンモデルのブレーキタッチによる減速の微調整が難しく感じる一方で、アクセルOFF時のエンブレが弱いのも事実。

エンブレが弱いからといって不満だとかそういう意味ではなく、シンプルにハイブリッドモデルに比べて弱いという意味合いなのでご注意ください。

もちろん、センターストレートシフトにてマニュアル(M)モードにシフトし、M4→M3→M2→M1とシフトダウンすれば減速比が高くなり、更に回転数も上がってエンジンブレーキもより強くため、この点に特に不満などはありませんが、M4→M3へのシフトダウンの変化は感じにくいのが正直なところで、この点は普段使いしていくなかでフィーリングを掴んでいく必要がありそうですね(特に下り坂では重宝できると思うし)。

競合モデルのホンダ新型オデッセイに比べると、若干ロールしやすい

続いてアルファードのコーナリングについて。

今回の新型より、TNGA-Kプラットフォームを改良することで、車両剛性を先代よりも約50%向上し、優れた操縦安定性を提供しているとのことですが、実際のところ、少し大きめのカーブを通過する際にロールするのが気になるところ。

ただ、このロールはラージサイズミニバン特有の車体の大きさや車高の高さが影響してのものだと思いますし(サスペンションのストローク量も大きく感じられる)、ロールしにくいモデルの比較がスポーティ志向で車高低めに設定されるホンダ新型ステップワゴン(Honda New STEPWGN)や新型オデッセイ(New Odyssey)と比較した結果を指しているため、先代30系アルファードに比べると横・縦揺れだけでなく、軋みも大幅に改善されているのは確か。

TNGAプラットフォーム(GA-K)をミニバン用に最適化。またロッカーをストレート構造とし、同時に車体底部の後方にブレースをV字型に設けることで、車両剛性を従来型比約50%アップしました。

加えて構造用接着剤を、お乗りの方の足元付近には高減衰タイプのものを、車両後方のねじれ等が生じやすい箇所付近には高剛性タイプのものをそれぞれ最適に塗布することでボディの変形を効果的に抑制し、優れた操縦安定性と乗り心地を実現しました。

via:Toyota

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