一体どこで眠ってたんだ…僅か400台ほどしか生産されなかった日産フェアレディZ(Z432)がアメリカの競売に登場!落札額は驚きの3,000万円超え
しかも右ハンドル仕様のZ432が、アメリカの競売に出品されるのはかなり珍しい
アメリカ独自の輸入規制となる「25年ルール」。
右ハンドル仕様のモデルに関しては、アメリカの一部地域において輸入することが許されておらず、しかし製造から25年が経過したモデルに限り輸入規制が緩和されるという怪ルールが設けられているわけですが、今回そのルールをクリアしつつも、かなり希少な日本製スポーツカーがアメリカの競売に出品されました。
そのモデルというのが、1969年~1973年に製造された日産フェアレディZ(Nissan Fairlady Z, Z432)で、製造台数は約420台とかなり少ないため、既に国内外問わず高額値で取引されている一台です。
日本でも現存する台数は少ないであろうZ432
こちらが今回、アメリカのオークションサイトBring A Trailerにて出品され、高額値で落札されたという1971年式フェアレディZ(Z432)。
2014年に、アメリカ・ユタ州マレーの日本製スポーツカーを多く取り扱うJDM Legendsによって輸入されました。
シャーシナンバーは「273」のため、約420台中の半分ほどとなる273台目に製造されたものですが、1人目の日本人オーナーから様々なルートで次のオーナーへと渡り、最終的に2015年にアメリカ人オーナーによって購入され、そこから8年ほど所有していたとのこと。
本モデルは、2015年後半にアメリカ・ミシガン州プリマスにて開催されたアメリカ・コンクールデレガンスにて最優秀賞を受賞した特別な一台。
ボディカラーは個性的なオレンジにて仕上げられていて、後のレーシング仕様となるZ432Rはもちろんのこと、ビッグマイナーチェンジ版・新型フェアレディZ(RZ34)にも「432オレンジ」として採用されるほどのインパクトの強いカラーに仕上げられています。
ハコスカGT-Rと同じS20型エンジンを搭載
トランスミッションは、5速MTとリミテッドスリップディファレンシャルLSDを組合わせ、パワートレインはハコスカGT-Rと同じ排気量2.0L S20型直列6気筒エンジンを搭載し、最高出力160hp/最大トルク177Nmを発揮。
そしてZ432の主要装備には、以下の通り特別なパーツが採用されていますが、元々所有していたオーナーの手入れも良かったのだと思われ、エンジンコンディション含めて大きな不具合はなかったと言われています。
◆トリプルウェーバーキャブレター
◆14インチマグネシウムホイール
◆フェンダーマウントミラー
◆ブラックアクセントのリアスポイラー
◆ロールバー
◆プッシュボタンラジオ
◆初代フェアレディZ(S30/240Z)をベースにした改良型の「PS30」プラットフォーム
ところで「Z432」の”432”ってどういう意味なの?
ちなみにこのモデル、なぜ「Z432」と呼ばれるのかというと、シリンダーごとに4つのバルブが設けられ、3つのサイドドラフトキャブレターと、2つのオーバーヘッドカムシャフトを備えたエンジン設計に由来しているから。
つまり、Z432はサーキット能力を実証するために設計されたもので、エントリーモデルとなるS30/240Zのほぼ2倍の価格帯(約185万円)にて販売されたそうです。