スズキが英国向けジムニー/スイフトスポーツ/イグニス等を2025年までに全て販売終了!インフィニティQ50などにドライブシャフト損傷の恐れがあるとしてリコール

国の方針とはいえ、こんなにもあっさりとスズキのブランドモデルが販売終了となるのは悲し過ぎる

前回のブログにて、スズキのクロカンモデルでお馴染みとなるジムニー(Suzuki Jimny)をベースに、マイナーチェンジのタイミングで2ドアピックアップトラックやハイブリッド(HEV)、ピュアEVの開発を検討していることをお伝えしました。

一方でイギリス市場では、何とジムニーとスイフトスポーツ(Swift Sport)、イグニス(Ignis)、そしてトヨタ・カローラ(Toyota Corolla)ベースのOEMモデルとなるスウェイス(Swace)の4車種の販売を終了することを明らかにしました。


環境法規制がより厳しくなり、EVの推進によりガソリンモデルは一挙に廃止へ

EU及びイギリスは、各自動車メーカーに対して電気自動車(EV)への移行を迫る一方、排出ガス基準も更に厳しくしています。

これにより、一部の自動車メーカーは窮地に陥り、結果として思い切った措置を取らざるを得なくなっているのが現状です。

こうしたなかスズキは、「ブランドとディーラーネットワークをイギリスとEUのすべての法律に完全に準拠させる準備」の一環として、イギリス市場向けとして販売されている4つの主力モデルとなるスイフトスポーツ/ジムニーLCV/イグニス/スウェイスを廃止することを発表。

早ければ2025年初頭に廃止へ…

これらのモデルは、早ければ2025年初頭までに廃止される予定で、そうなるとスズキは、ハイブリッド車に重点を置いたラインナップを揃え、スイフト/ビターラ/S-Cross/アクロスPHEVをラインナップすることになります。

スズキ初のピュアEVは2025年に登場する予定で、2030年までにはさらに多くの電気自動車が発売される予定ではあるものの、それでもガソリンモデルのラインナップ廃止はあまりにもあっさり過ぎますし、ユーザー側も納得できない可能性も。

スズキのピュアEVはまだまだ未知数…だからこそ受け入れるユーザーも多いとは限らない?

今回の報道に関して、英国スズキのデール・ワイアット氏は「これらのモデルが撤退することでEVの余地が生まれ、ハイブリッド製品とEV製品の販売比率が事業を牽引する時期に、当社は競争できるようになります。当社はSUVと新型スイフトに注力して内燃機関の時代を脱し、2025年後半からEVの成長期に入ります」とコメント。

EVといえば、2023年にピュアEVクロスオーバーのeVXコンセプトを発表しましたが、同社はこれについて多くは語っていないものの「ブランドの4×4の伝統を新しい電気時代に引き継ぎ、真のスズキSUVのドライビングプレジャーを提供することを目指している」と述べていました。

さらに重要なのは、このコンセプトには60kWhのバッテリーパックがあり、MIDCサイクルで550km走行できることですが、一方でバッテリーの信頼性や寿命などが未知数のため、スズキのピュアEVを好んで購入するユーザーがどれだけいるのかも不明。

今後は、スズキだけでなく他の自動車メーカーのガソリンモデルも次々廃止になることが予想されますが、時代の変化といえども、そのメーカーの顔とも言うべき(長年愛されてきた)ブランドモデルたちが、法規制や国の方針でいとも簡単に姿を消してしまうのは、何とも呆気なく寂しいことでもあります。

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