トヨタGR86に装着した巨大リアウィングに不正改造の疑い。保安基準を満たさない場合、歩行者を巻き込む危険性アリ→問題のシーンがSNSにて拡散
巨大リアウィングを装着して公道を走ると「どれだけ危険なのか」がわかる動画が拡散
スポーツカー/スーパーカーなどに装着される巨大リアウィング。
最近のモデルだと、ポルシェ新型 911GT3 RS(992世代)やマクラーレン・セナ(McLaren Senna)などに標準装備されており、「それで本当に車検通るの?」「これで公道走らせて大丈夫なの?」と思わせるほどに巨大。
そして2024年8月29日、社外製&車体全幅を超えている疑いがある巨大リアウィングを装着したトヨタGR86が、公道にて走行する姿が目撃され、危うく歩行者を巻き込みそうになる瞬間が目撃されています。
アグレッシブな見た目だが、確かにリアウィングは全幅よりも大きく見える
こちらが巨大リアウィングを装着するトヨタGR86。
※問題の動画はX(旧Twitter)にて視聴可能。
フロントからサイドにかけてエアロパーツが装着され、フロントカナードや牽引フック、フロントボンネットフードなど、そのほとんどが社外品でアグレッシブな見た目に。
車高もローダウンされ、社外製の車高調や社外ホイールなども装着されたデモカー?のようにも見えますが、やはり一番注目すべきは「車体の全幅よりも大きく見える巨大リヤウィング」。
そもそもリアウィングは「どこから違法改造になるのか?」
リアウィングを装着する上で、国土交通省が定める規定を参考にさせていただくと、まず上の画像にある通り、ウィングが装着車両の最後端とならないものであることが前提となります。
もちろん、仮にウィング角度調整機能が備わっていたとして、どの角度に変えられたとしても先程の要件を満たしていることが重要です。
そしてこちらが、今回規定違反なのではないか?と疑われているポイント。
リアウイングを装着する場合、装着車両の最外側にならず、ウイング側端の部分と車体のすき間が「20mm」を超えない状態であること重要。
或いは、ウイング側端の部分と車体のすき間が20mmを超える場合は、装着車両の最外側から165mm以上内側に入っている状態でないと、保安基準を満たしていないことになるため、先ほどのGR86が保安基準を満たしているかどうかが注目すべきポイントだと思います。
今回の例だと、ウイング側端の部分と車体のすき間が20mmを超えている可能性が極めて高く、それでいて装着車両の最外側から165mm以上内側に入っている状態が保安基準を満たす要件になりますが…
上の画像を拝見する限りだと、その規定をクリアしているかどうかは疑わしいところ。
もし、仮に保安基準を満たさないリアウィングを装着した場合、公道走行する上でどのような問題が起こるかが気になる所だと思います。
上の画像の通り、リアウィングが全幅を超えている?恐れがある場合、歩行者と接触もしくは巻き込んでしまう危険性が一気に高まってしまうんですね(もしくは右左折する際にも歩行者や柱などと接触する危険性がある)。
歩行者保護の観点から市場から撤退したのが「リトラクタブルヘッドライト」
ちなみに、こうした「歩行者保護」の観点より市場から撤退した機能・技術として、ランボルギーニ・カウンタック(Lamborghini Countach, 別名:クンタッチ)やフェラーリF40に採用されていたリトラクタブルヘッドライト(別名:ポップアップヘッドライト)が挙げられますが、この突き出たヘッドライトの”角ばったガワ”が歩行者と接触した際、もしくはヘッドライトが格納した際に歩行者を巻き込む危険性があるんですね。
先程の巨大GTウィングも同様で、もしも保安基準を満たしていない仕様だった場合は、不正改造行為にあたるとして、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる恐れがあります。
幸いにして、今回は歩行者を巻き込むような事故にまでは発展しなかったものの、あれだけ大きなウィングだと、また同じようなことが起きてもおかしくないかもしれませんね。
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