「発表から5年が経過した」英国ジネッタ・アクーラが遂に生産開始へ!豪州スバルが現行フォレスターの特別仕様車STIスポーツを限定発売へ

「もう発売されないかも」と思われたジネッタ・アクーラが本当に生産開始するようだ

2019年3月にスイス・ジュネーブモーターショーにて、イギリスのスポーツカーメーカーであるジネッタがアクーラ(Ginetta New AKULA)を発表し大きな話題となりました。

本モデルについてジネッタCEOは、「2020年1月にユーザー向けに納車を開始する」と約束していたものの、残念ながら約束は果たされずに発売を延期。

発表から「5年以上が経過」した2024年9月、遂にジネッタが「アクーラの量産モデルを生産開始する」ことを明らかにしました。


アクーラはロシア語で「サメ」を意味している

こちらがイギリスのスポーツカーメーカーであるジネッタ新型 アクーラ。

アクーラはロシア語で「サメ」を意味していて、この車の尖った形状を見るとピッタリな名前。

エアロパーツは風洞でテストされ、ジネッタG61-LT-P1 LMP1レースカーから派生した公道モデルとなります。

本モデルには、このご時世では非現実的ともいえる排気量6.4L V型8気筒自然吸気エンジンをフロントミドシップに搭載し、最高出力600hp/最大トルク670Nmを発揮するとのこと。

ちなみに最大トルクに関しては、当初の計画から35Nm低下しているそうで、本来であれば700Nmを超えているはずだったそうです。

アクーラは過激なスペックに頼らず「軽さ」で勝負

エンジンスペックに関しては、昨今のスポーツカー/スーパーカーに比べるとそこまで高くはないものの、本モデルの一番の特徴は「軽さ」。

カーボンファイバー製モノコックとフロアを採用している関係で、車体重量は僅か1,190kgと、ハードトップ仕様のマツダNDロードスターRFに比べて+78kg重いだけなんですね。

そしてトランスミッションは、ATやDCTではなく6速MTを搭載するピュアスポーツカーで、駆動方式は後輪駆動[RWD]のみ。

もちろん、ユーザーの要望次第で7速DCTに変更することも可能ですが、ニーズに合わせたオプションを設定しているところはジネッタの良きところ。

なおジネッタは、自社開発のリミテッドスリップディファレンシャル(LSD)を搭載しており、オプションにてカーボンセラミックブレーキを取り付けて優れた制動力を実現。

こうした軽量化や技術の結集により、エンジンスペックとしてはそこまで高くないようにも見えますが、パフォーマンス面としては0-100km/hの加速時間が僅か2.9秒、最高時速は290km/h超え。

重量は2つの車軸に均等に分散され、ダブルウィッシュボーンサスペンションとセンターロック式20インチ鍛造アルミホイールを装着。

過激なパフォーマンスなのに、積載容量は473Lと実用的

ジネッタは、本モデルをグランドツアラー(GT)として構想していますが、性能を優先しつつ473Lの積載容量も確保(ホンダWR-Vのラゲッジスペースで458L)。

車内はかなりスパルタンな造りで、まさに公道を走るレーシングカーそのもの。

ただ、電動調整式のステアリングコラムとペダルボックス、そして100Lの大型燃料タンクも備えているため、ロングドライブにも適しているとのこと。

価格は日本円で約5,140万円だが、当初の計画よりも1,000万円以上も安価に

ちなみにアクーラは、世界限定僅か20台しか生産されない希少モデルで、現地価格は275,000ポンド(日本円換算で約5,140万円)と高額ですが、当初発表された340,000ポンド(日本円換算で約6,350万円)に比べると値下げしているんですね。

本来であれば、こうした少量生産型のスーパーカー/ハイパーカーは、発表当初の価格から開発段階を経て数千万円レベルの値上げをするのが当たり前でしたが、ジネッタは軽量化のために材料を省くなどでコストを抑えているのかもしれませんね。

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