ホンダ新型ZR-V/シビック(FL1 & FL4)/シビックRS/シビックタイプR(FL5)に約10万台の大規模リコール!更にホンダ製ドラレコにも不具合があるとして、約25万台を自主回収へ

まさかFL型シビック全てがリコールの対象になるとは…

ホンダ新型ZR-V/シビックシリーズ (Honda New Civic, FL1/FL4/FL5)の2車種・計97,543台に大規模リコール。
※シビックは、シビックRS/シビックタイプR/シビックe:HEVも含まれている

不具合内容としては、電動パワーステアリングギヤボックスにおいて、ギヤ同士の噛み合わせ荷重設定が不適切なため、噛み合い部に塗布したグリースが押し出され、摺動抵抗が増加することがあるとのこと。

そのため、ステアリングを操作するときの操作力が増大するおそれがあるとしてリコールを届け出ています。

これについては、既にSNSなどでも「ステアリングがガクガクする」「ステアリングがカクつくことがある」といった投稿や不満の声が挙がっていたため、ホンダ側もそれを把握した上で、水面下にて調査・対策を進めていたのかもしれませんね。

対象モデルをチェックしていこう!

気になる対象モデルは以下の通り。

これによる事故は起きていないものの、既に134件もの不具合例が報告されており、市場からの情報により明らかになっています。

【リコール対象モデル一覧】
[対象型式/対象車台番号/製作期間/対象車台数]

[ZR-V]
・5BA-RZ3/RZ3-1000026~RZ3-1005690/令和 4 年 11 月 2 日~令和 6 年 5 月 10 日/5,665台(対象①)

・5BA-RZ3/RZ3-1100001~RZ3-1100384/令和 6 年 5 月 14 日~令和 6 年 9 月 16 日/384台(対象①)

・5BA-RZ5/RZ5-1000021~RZ5-1001488/令和 4 年 11 月 2 日~令和 6 年 4 月 17 日/1,468台(対象①)

・5BA-RZ5/RZ5-1100001~RZ5-1100124/令和 6 年 5 月 15 日~令和 6 年 9 月 2 日/124台(対象①)

・6AA-RZ4/RZ4-1000039~RZ4-1028232/令和 4 年 10 月 19 日~令和 6 年 5 月 27 日/28,194台(対象①)

・6AA-RZ4/RZ4-1100001~RZ4-1107279/令和 6 年 5 月 27 日~令和 6 年 9 月 5 日/7,279台

・6AA-RZ6/RZ6-1000038~RZ6-1012969/令和 4 年 10 月 19 日~令和 6 年 5 月 27 日/12,932台

・6AA-RZ6/RZ6-1100001~RZ6-1103290/令和 6 年 5 月 27 日~令和 6 年 9 月 4 日/3,290台

[シビック]
・5BA-FL1/FL1-1300030~FL1-1300335/令和 6 年 8 月 8 日~令和 6 年 9 月 2 日/306台(対象①)

・6AA-FL4/FL4-1000035~FL4-1006601/令和 4 年 6 月 2 日~令和 5 年 9 月 25 日/6,567台(対象①)

・6AA-FL4/FL4-1100003~FL4-1103596/令和 5 年 10 月 12 日~令和 6 年 7 月 3 日/3,594台(対象①)

・6AA-FL4/FL4-1200010~FL4-1200461/令和 6 年 8 月 8 日~令和 6 年 9 月 9 日/452台(対象①)

・6BA-FL1/FL1-1000060~FL1-1008657/令和 3 年 7 月 5 日~令和 4 年 6 月 9 日/8,598台(対象①)

・6BA-FL1/FL1-1100001~FL1-1103218/令和 4 年 7 月 5 日~令和 5 年 9 月 23 日/3,218台(対象①)

・6BA-FL1/FL1-1200003~FL1-1202114/令和 5 年 10 月 12 日~令和 6 年 7 月 3 日/2,112台(対象①)

・6BA-FL5/FL5-1000033~FL5-1006332/令和 4 年 8 月 11 日~令和 5 年 10 月 10 日/6,283台(対象②)

・6BA-FL5/FL5-1100002~FL5-1105759/令和 5 年 10 月 16 日~令和 6 年 7 月 2 日/5,758台(対象②)

・6BA-FL5/FL5-1200001~FL5-1201319/令和 6 年 7 月 8 日~令和 6 年 9 月 5 日/1,319台(対象②)

改善措置としては、対象➀と対象②に対して、以下の内容でのリコール作業を実施するとのことです。

対象①:全車両、ギヤを噛み合わせるためのスプリングを対策品に交換するとともに、グリースをウォームホイールの噛み合い部に塗布する

対象②:全車両、ステアリングギヤボックスを対策品のスプリングが組み込まれたものと交換する

注)なお、部品の準備に時間を要することから、不具合内容を周知し、準備でき次第、改めて連絡する

自身が所有する車がリコールに該当しているか否かをチェックする方法は?

今回のリコールについて、自身が所有している車が不具合等の対象になっているかどうかを確認する方法として、上の画像の車検証の車台番号記載場所をチェックし、「ホンダのリコール等情報対象検索サイト」にてアクセスし、その車台番号を入力することで確認可能です。

シビックタイプR(FL5)もほぼ全てリコールの対象に

そして、今回のリコールで個人的に気になったのが、シビックタイプR(FL5)のリコール台数が全部で「13,360台」であること。

厳密には、2022年モデルで6,283台、2023年モデルで5,758台、2024年モデルで1,319台となっているわけですが、受注停止直前での全国のバックオーダー数が約2.5万台だったと聞くと、受注残はまだ半分近くの約1.2万台残っていることに。

2022年9月にFL5が発売されて2年が経過したため、約2年で約1.3万台が生産・出荷・納車されたいうことは、単純計算であと2年ほどで全ての受注残を捌き切れることに。

なお、2026年下期(2027年3月末)までに現在の注残分を全て生産完了する計画になっているため、ホンダのスケジュールは結構忠実に守られているのだと感じる一方で、これだけの期間がかかるとなると、受注再開どころか、このまま販売終了になっても不思議ではないかもしれませんね。


ZR-Vとシビックのe:HEVモデルに別の不具合も!

続いて、ホンダZR-V e:HEVとシビック e:HEV(FL4)の2車種・計55台にリコール。

不具合内容としては、ハイブリッド車の高電圧バッテリーにおいて、バッテリー内の電池セル端子部の製造管理が不適切なため、貼り合せた素材をかしめた際に外側の素材がセル内の電解液に浸漬しているものがあるとのこと。

そのため、そのまま使用を続けると、電解液により端子部が腐食し破断すると、パワーシステム警告灯が点灯するとともにフェールセーフが働き、ハイブリッドシステムが停止して、走行不能となるおそれがあるとしてリコールを届け出ています。

対象モデルをチェックしていこう!

気になる対象モデルは以下の通り。

これによる事故や不具合は報告されておらず、社内より明らかになっているようです。

【リコール対象モデル一覧】
[対象型式/対象車台番号/製作期間/対象車台数]

[シビック]
・6AA-FL4/FL4-1000095~FL4-1002839/令和4年6月6日~令和5年1月17日/51台

[ZR-V]
・6AA-RZ4/RZ4-1000415~RZ4-1001562/令和4年10月20日~令和4年11月3日/3台

・6AA-RZ6/RZ6-1000350/令和4年11月5日/1台

改善措置としては、高電圧バッテリーを良品と交換するリコール作業を実施するとのことです。

2ページ目:ホンダの純正ディーラーオプションであるドライブレコーダーの約25万台に不具合があるとして自主回収へ