日産が2024年10月度の生産・販売実績を公開!実績としては右肩下がりながも「何が要因なのか」が明確な考察や深堀が無いのも、回復できない原因か
日産は生産・販売実績などから、もう少し踏み込んだ分析・考察が必要だと思うが…
2024年11月28日、日産の公式プレスリリースにおいて、2024年10月度の生産・販売・輸出実績が発表されました。
2024年上期の決算報告において、日産の経営は極めて厳しい状況にありますが、まずは日産の生産・販売・輸出実績がどのように変化しているのかを把握していくことも重要ではあるものの、その数字からの考察・分析が日産独自になされていないことがとても残念。
具体的に「アメリカ市場では〇〇(車種)の生産・販売実績が好調である」とか、「日本では〇〇(車種)の生産実績が低迷していることから、▲▲が要因だと考えられる」など、もう少し踏み込んだ内容が必要だと思うんですね。
2024年10月度の生産実績をチェック
まずは、2024年10月度及び同年1月~10月の生産実績を見ていきましょう。
[2024年10月度]
国内生産:64,516台(前年同月比-3.8%)
・乗用車:56,761台(前年同月比-7.9%)
・商用車:7,755台(前年同月比+43.4%)海外生産:226,332台(前年同月比-7.0%)
・米国:47,698台(前年同月比-15.0%)
・メキシコ:70,382台(前年同月比+12.0%)
・英国:26,678台(前年同月比-22.8%)
・中国:51,946台(前年同月比-15.0%)
・その他:29,628台(前年同月比+3.0%)グローバル生産:290,848台(前年同月比-6.3%)
[2024年1月~10月度]
国内生産:545,105台(前年同月比-7.4%)
・乗用車:495,292台(前年同月比-6.2%)
・商用車:49,813台(前年同月比-17.7%)海外生産:2,106,675台(前年同月比-7.0%)
・米国:460,338台(前年同月比-10.6%)
・メキシコ:575,366台(前年同月比+9.8%)
・英国:250,089台(前年同月比-7.1%)
・中国:533,222台(前年同月比-12.1%)
・その他:287,660台(前年同月比-17.9%)グローバル生産:2,651,781台(前年同月比-7.0%)
以上の通りとなります。
ここからが日産の考察・分析になるのですが、グローバル生産においては、対前年同月比で-6.3%と前年実績を下回る結果となりました。
国内生産で見ていくと対前年同月比-3.8%と前年実績よりも下回り、海外生産においても対前年同月比-7.0%と前年実績を下回る結果となったわけですが、その中でも唯一メキシコのみ前年同月比を上回っているものの、具体的にどういった車種が支えになっているのかが気になるところ。
日本市場や主要マーケットであるアメリカにおいても、どのようなモデルがプラスになっているのかが明確に分析されていない以上、この先の生産実績が上回る可能性は極めて低いのではないかと思われますが、ここ最近の日産の分析や考察が甘いようにも考えられたり。
前回のブログでもお伝えした通り、日産の2024年上期決算報告において、同社の経営状況が右肩下がりとなっている原因について、客観的でありながらも、足もとの原因を深堀できていないのでは?とも思ったり。