スズキ新型ジムニーノマドが発表から僅か5日で受注停止。日本では「角ばったラダーフレームSUV」がバカ売れするようだが、三菱の新型パジェロが復活したらどうなる?
待望の5ドアジムニーだが、スズキもここまで注目を集めるとは予想していなかったのだろう
2025年1月30日、スズキが発表した待望の”5ドアジムニー”こと新型ジムニーノマド (Suzuki New Jimny Nomade)。
前回のブログにて、本モデルが発表されて僅か2日で全国の受注台数が「4万台」を突破し、納期にすると「3年超」という風にお伝えしましたが、その後スズキ公式プレスリリースにて、「発表から僅か5日で全国の受注台数が5万台を突破」し、更に「納期にすると約4年かかる」ことから受注停止を発表しました。
これにより、商業施設や各販売店での先行展示会が中止となり、しばらくは実車を拝むことなく「幻の車」となるのではないかと予想されます(デモカーを製造・展示するぐらいなら、これらをユーザー向けを優先して納車するという考えなのかも?)。
なぜここまで「ジムニーノマド」は売れる車になったのか?
それにしても…ジムニーノマドが発表されて僅か5日で受注停止となったのは意外でしたが、元々3ドアタイプのジムニー/ジムニーシエラが2018年7月に発表・発売されて6年半近くが経過していることもあり、その間に「5ドアジムニーが登場する?」との噂が何度も浮上したことも、爆発的な注目を集めた理由の一つなのかもしれません。
実際のところ、SNSやYouTubeでは「5ドアジムニーこそ実用性があるのだから、5ドアが出たら買う」「何で2列4人乗りで3ドアなんだよ…5ドアなら買うのに」「価格は高くなるかもしれないけど、5ドアが出たら購入する層も増えるだろうね」といったコメントが多かったのも事実ですし、いわゆる「文句だけ言って、実際は買わない勢」だけに偏るのではなく、今回のジムニーノマドで本当に購入に至った人も多いのかもしれませんね。
品薄状態が続く間は、中古車市場ではプレ値で取引されるだろう
ただその一方で、ジムニーノマドは間違いなく受注多数&長納期で中古車市場ではプレ値で販売される、と考える転売ヤーや業販店も多いでしょうから、大量に買い占めて高値で取引もしくは海外に輸出することを目的に購入する人も少なくはないでしょうし、今回発表された約5万台の受注のうち、何割程度が転売・投機目的で購入しているのかも気になる所ですね。
参考までに、ジムニーノマドの5速MTが2,651,000円(税込み)で、4速ATが2,750,000円(税込み)なので、仮に発売直後にプレ値で取引されるのであれば、これまでのジムニーシエラのプレ値相場を見たら400万円~500万円にて取引される可能性も高そう。
特に”初物”は御祝儀価格として更に跳ね上がることが予想されますから、それこそUSSオークションなどでは700万円~800万円ほどで落札されることも十分に考えられるかもしれませんね。
※新型アルファードの初物も約1,500万円程で落札されていた(新車価格は540万円)
ジムニーノマドは海外生産になるため、グレードやボディカラーによって納期が大きく前後する?
ちなみに、今回のジムニーノマドで全国の受注台数が5万台なので、月産目標台数が1,200台であることから、最後に注文された方の納期目安は「約42か月」。
すなわち「約3.5年」の納期がかかることを意味しますが、ジムニーノマドは国内生産ではなくインド・グルガオン工場での生産&輸入モデルになるため、受注生産ではなく月あたりに生産されるグレード/トランスミッションやボディカラーの組合せが決められているでしょうから、その組合せ次第では遅くなることも早くもなることも予想されます。
特に5速MTで新色シズリングレッドメタリック×ブラックルーフ2トーンの組合せは、本モデルのイメージカラーでもありますから、全国の大量のバックオーダーを抱えている可能性がありますし、最も納期が長期化する可能性も考えられそう。